2013 Fiscal Year Annual Research Report
上皮細胞形状制御の動力源の解析
Publicly Offered Research
Project Area | Cell Community in early mammalian development |
Project/Area Number |
24116710
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Research Institution | Kobe University |
Principal Investigator |
田ノ上 拓自 神戸大学, 医学(系)研究科(研究院), 講師 (10360588)
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Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2014-03-31
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Keywords | 上皮細胞の形状制御機構 |
Research Abstract |
哺乳類初期発生において、極性上皮細胞の細胞シートが曲がる、撓むなどをして組織の形状が決定される。また、極性上皮細胞のシートから細胞が逸脱することによって原腸陥入が引き起こされる。このような細胞の形状を制御する分子メカニズムに関しては未知の部分が大きいのが現状である。我々は、ごく最近、上皮細胞の形状を制御する分子システム、Lulu-p114RhoGEFを同定した。Lulu-p114RhoGEFは、上皮細胞のアピカル細胞境界に局在し、そこでMyosin IIの活性を制御することによって上皮細胞の形状を制御する。本研究では、Lulu-p114RhoGEF分子システム、およびその関連シグナル経路(Hippo経路)の細胞生物学的な解析を通して、哺乳類初期発生における上皮細胞の形状変化の制御機構を分子レベルで明らかにすることを目的とする。 本研究期間中に我々は、Lulu-p114RhoGEFの新たな結合分子(GEFの一種)を同定し、その解析を行った。新たに同定したGEFもまた、上皮細胞のアピカル細胞境界に局在し、そこでmyosin IIを活性化することによって上皮細胞の形状を制御することが明らかとなった。また、Lulu-p114RhoGEFとHippo経路の関係性に関して解析を加えた。その結果、Lulu-p114RhoGEFが活性化されるとHippo経路の構成分子がリン酸化を受けることを見出した。現在、これらの研究知見を論文にまとめるべく解析中である。 本研究は、新学術領域研究公募班として計4年間(2年ごと)の継続した内容の研究である。この4年間の研究期間中に、論文を3本報告し、現在も引き続き成果を挙げつつある。自己評価としては、当初目標以上に良い研究成果を得ることが出来たと考えている。今後、当研究領域で得たことを生かしてさらに研究を発展させていきたい。
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Current Status of Research Progress |
Reason
25年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
25年度が最終年度であるため、記入しない。
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