2013 Fiscal Year Annual Research Report
イネのミトコンドリア遺伝性の雄性生殖器官発育不全とそれをレスキューする核遺伝子
Publicly Offered Research
Project Area | "Matryoshka"-type evolution of eukaryotes |
Project/Area Number |
24117502
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
鳥山 欽哉 東北大学, (連合)農学研究科(研究院), 教授 (20183882)
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Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2014-03-31
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Keywords | 育種学 / 遺伝学 / 遺伝子 / 植物 / バイオテクノロジー |
Research Abstract |
植物のミトコンドリア遺伝病の代表例として雄性生殖器官発育不全(細胞質雄性不稔性;CMS)がある。ミトコンドリアの遺伝子によって花粉の発育不全を起こすが、その程度はミトコンドリアのハプロタイプによって異なるため、「オルガネラによる宿主支配」の1つと見ることができる。一方、核は、ミトコンドリアが原因の花粉発育不全をレスキューする遺伝子を進化させ、不妊を克服している。その代表例のひとつが、核に存在する稔性回復遺伝子(Rf)であり、ミトコンドリア遺伝子の転写後制御に関わっている。本研究では、イネを材料としてミトコンドリと核の遺伝子ネットワークの進化を明らかにするために、花粉発育不全を起こすミトコンドリア原因遺伝子と、核の稔性回復遺伝子について比較検討することにより、ミトコンドリア遺伝病とそれをレスキューする核遺伝子の分子機構解明を目的としている。 1.ミトコンドリア遺伝性の雄性生殖器官発育不全を引き起こすイネBT型ミトコンドリアゲノムの全塩基配列(536 kbp)を決定した。 2.イネBT型ミトコンドリア遺伝性雄性生殖器官発育をレスキューする核遺伝子であるRf1遺伝子座のまわりには、類似のRNA結合タンパク質(PPR)遺伝子がクラスターを形成して多数存在する。Rf1近傍300 kbのシークエンス解析を行い、そこに存在するPPR遺伝子を12個同定した。 3.野生イネ系統について、ミトコンドリア遺伝性の雄性生殖器官発育不全の原因であるミトコンドリア遺伝子atp6-orf79のRNAを調査したところ、RNA切断とRNA分解の両方が検出された。これらを制御する核遺伝子候補としてRf1の複対立遺伝子(PPR遺伝子)をPCRクローニングした。本研究で見出したPPR遺伝子の機能を調査することで、ミトコンドリと核の遺伝子ネットワークの進化を明らかにできると考えられた。
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Current Status of Research Progress |
Reason
25年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
25年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(20 results)
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[Presentation] Comparative study on cytoplasmic male sterility-associated genes, orf79, orf113, orf352, derived from Oryza rufipogon2013
Author(s)
Toriyama, K., Igarashi, K., Okazaki, M., Motomura, K., Kazama, T.
Organizer
7th International Rice Genetics Symposium
Place of Presentation
Manila, Philippines
Year and Date
20131105-20131108
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