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2012 Fiscal Year Annual Research Report

深海産イガイ類の共生細菌認識機構に関する研究

Publicly Offered Research

Project Area"Matryoshka"-type evolution of eukaryotes
Project/Area Number 24117526
Research InstitutionJapan Agency for Marine-Earth Science and Technology

Principal Investigator

藤原 義弘  独立行政法人海洋研究開発機構, 海洋・極限環境生物圏領域, チームリーダー (20344294)

Project Period (FY) 2012-04-01 – 2014-03-31
Keywords共生細菌認識メカニズム / ヒラノマクラ / 化学合成細菌 / 鰓上皮細胞 / 細胞外共生 / 除菌 / 鯨骨生物群集 / HICEP解析
Outline of Annual Research Achievements

本研究の目的は多細胞動物が特定の細菌を共生者として認識するメカニズムを分子レベルで明らかにすることである.ヒラノマクラは深海底に沈んだ鯨骨に蝟集する二枚貝で,鰓上皮細胞表面に宿す化学合成共生細菌に栄養依存している.本種は深海生物ながら実験室内で長期飼育が可能で,人為操作によって共生細菌を除菌することも,また一度除菌した宿主二枚貝に共生細菌を再獲得させることも可能である.
平成24年度はまず,抗生物質を用いたヒラノマクラ共生細菌の除菌を実施した.予備実験では9週間の抗生物質処理により,DNAレベルのPCRにおいて共生細菌の除菌を確認しているが,この場合,宿主は約2ヶ月におよぶ絶食状態を維持することになり,共生関連遺伝子以外にも多くの遺伝子の発現の挙動が変化する可能性が高い.そこで本研究ではできるだけ短時間の抗生物質処理により,除菌ができる条件を検討した.結果,3週間の抗生物質処理により共生細菌の除菌がほぼ可能であることをDNAを鋳型としたPCRにより確認した.この除菌個体および健常個体からトータルRNAを抽出し,HiCEP法を用いた遺伝子発現の比較を実施した.その結果, 予備実験と同様に計約2万ピークが出現し,そのうちの約1/4が共生細菌の有無に関係なく発現する遺伝子であった.また共生細菌を持つ健常個体で発現量の多いピークが約2割,除菌個体で高発現する遺伝子も全体の約2割存在し,それらのピークの多くは予備実験の結果と調和的であることが判明した.

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.

Reason

当初予定していた発現遺伝子解析比較まで実施済みであるため.

Strategy for Future Research Activity

共生鰓に高発現する遺伝子配列の解読を実施し,その局在をin situハイブリダイゼーション法や免役組織化学的手法を用いて明らかにするとともに,予備実験で確認済みの細菌の認識に関わる分子がターゲットとする細菌側の分子の特定を試みる.以上を通じて,ヒラノマクラと細菌との共生関係の形成・維持に関わる宿主側の遺伝子,タンパク質を特定し,共生システムの分子メカニズムの解明に資する.

  • Research Products

    (2 results)

All 2013 Other

All Presentation (1 results) Remarks (1 results)

  • [Presentation] 深海産二枚貝ヒラノマクラにおける細胞外共生細菌のゲノム解析2013

    • Author(s)
      河戸勝・高木善弘・藤原義弘
    • Organizer
      Blue Earth 2013
    • Place of Presentation
      東京海洋大学
    • Year and Date
      2013-03-15 – 2013-03-15
  • [Remarks] 化学合成生態系進化研究チーム

    • URL

      http://www.jamstec.go.jp/biogeos/j/mbrp/cheer/Welcome.html

URL: 

Published: 2018-02-02  

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