2013 Fiscal Year Annual Research Report
自然リンパ球に作用し、腸管恒常性維持に関与する内因性リガンドの同定
Publicly Offered Research
Project Area | Homeostatic inflammation: Molecular basis and dysregulation |
Project/Area Number |
24117725
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
澤 新一郎 東京大学, 医学(系)研究科(研究院), 助教 (80611756)
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Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2014-03-31
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Keywords | 免疫学 / リンパ球 / 粘膜免疫 / RORgt |
Research Abstract |
自然リンパ球は細胞表面に抗原受容体を発現しないリンパ球系細胞群として近年再定義された。自然リンパ球のうち、核内受容体RORgtを発現する自然リンパ球(ILC3)は腸管粘膜固有層に存在し、腸管上皮細胞の生存・維持やリンパ組織の形成に関与している。ILC3は胎児期より粘膜組織に存在し、IL-17A、IL-22、GM-CSF等の炎症性サイトカインやLymphotoxin a1b2, RANKL等のTNFファミリーサイトカインを強力に産生するが、その発現制御機構の詳細は明らかになっていない。本研究ではILC3機能を制御する内因性リガンドおよびその細胞内シグナルの同定を試みた。まず、健常野生型マウス腸管に存在するILC3をRORgt-EGFPリポーターマウスを用いて単離し、発現遺伝子を網羅的に解析した。その結果、1) T細胞受容体下流に相当する種々のシグナル分子が数多く存在すること、2) 細胞表面には抑制性NK受容体群が存在すること、3)RANK (Tnfrsf11a)をはじめとするTNF受容体ファミリーが多く発現すること、が明らかになった。ILC3をin vitroにおいてCalcineurin阻害剤FK506で処理したところ、IL-22産生が阻害された。FK506はクローン病への治療効果が報告されており、ILC3におけるCalcineurin依存的に発現するサイトカイン発現制御がクローン病治療において重要であることが示唆された。ILC3にはRANKが発現し、リンパ組織微小環境の構築、細胞機能の制御に寄与していることが推察された。ILC3細胞特異的にRANK発現を欠損させたマウスを作成しILC3におけるIL-17A、IL-22発現を検討したが、機能的には野生型マウスと同等であった。一方、ILC3に発現する抑制性NK受容体のリガンドの同定およびILC3における抑制性NK受容体の機能的意義については研究期間内での検討には至らず、反省すべき点である
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Current Status of Research Progress |
Reason
25年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
25年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(5 results)