2012 Fiscal Year Annual Research Report
非言語情報の認識と言語情報の利活用に基づく会話支援ロボットの開発
Publicly Offered Research
Project Area | Founding a creative society via collaboration among humans and robots |
Project/Area Number |
24118701
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Research Institution | Chiba University |
Principal Investigator |
大武 美保子 千葉大学, 工学(系)研究科(研究院), 准教授 (10361544)
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Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2014-03-31
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Keywords | 会話 / ロボット / 相互作用 / 認識 / 言語 / 高齢者 / モデリング / ヒューマンロボットインタラクション |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究の目的は、個別に開発してきた二種類の会話支援ロボットの要素技術を統合し、場の雰囲気を読み取り、適切な発言を選択可能な会話支援ロボットを開発することである。発話時間や表情など非言語情報の認識技術に基づいて場の雰囲気を読み取り、会話中の人間の発言など言語情報の利活用に基づいて適切な発言を選択可能とし、人と人との会話をより円滑に支援できるよい聞き手となるロボットが実現するかどうかを、実験的に検証する。以下の項目について研究を行った。 非言語情報の認識に基づいて場の雰囲気を読み取る技術の開発に関連して、以下の成果が得られた。顔画像から笑顔度を計測するソフトウエアを用いて、会話時の笑顔度の変化を計測し、発話量に基づいてグループ会話参加者の発話量を制御するシステムを開発した。会話の盛り上がりを保ちながら、発話量のバランスを取る話者交代に成功した。 言語情報の利活用に基づいて適切な発言を選択可能とする技術の開発に関連して、以下の成果が得られた。効果的な会話支援のための指針として、身体性認知に基づく発話支援の法則性を発見した。これまでスキルの高い実施者により、認知機能が低下した高齢者であっても発話ができた、優れた事例を、身体性認知の考え方で説明できることを明らかにした。認知機能が低下した高齢者でも答えやすい適切な質問は、身体性を含む質問、たとえば、「何をしているところですか」、「何かをどのように食べますか」といった質問であると分かった。この現象が実際のデータで観察されることを確かめた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
非言語情報の認識と言語情報の利活用手法について、それぞれ基盤技術の開発に成功したため。
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Strategy for Future Research Activity |
今後は、非言語情報の認識手法と言語情報を利活用する手法をつなぐ手法を開発する計画である。
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Research Products
(8 results)