2013 Fiscal Year Annual Research Report
サル間同調行動における脳内統合過程の解明
Publicly Offered Research
Project Area | The study on the neural dynamics for understanding communication in terms of complex hetero systems |
Project/Area Number |
24120720
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Research Institution | Institute of Physical and Chemical Research |
Principal Investigator |
長坂 泰勇 独立行政法人理化学研究所, 脳科学総合研究センター, 研究員 (30339593)
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Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2014-03-31
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Keywords | 社会脳 / 無意識的同調 / ニホンザル |
Research Abstract |
本研究年度では「研究の目的」および「研究実施計画」に基づき、複数サル間での無意図的な同調行動について、脳科学的な検討を行った。特に以下3つのテーマに目的を細分化し、それぞれのテーマについて推進した。 (A) 無意図的な同調行動中のサル広脳領域からの皮質脳波(ECoG)計測。このテーマではモニターに投影されたサル(vMonkey)と対面したサル(rMonkey)が同期ボタン押し課題を行っている際の脳活動を計測した。まだデータが足りず確証を得られてはいないが、データからはvMonkeyとrMonkeyの双方がボタン押しを行っているときにのみ特徴的な脳活動が、複数の脳領域で観察された。 (B) われわれのチームにおけるECoG電極の埋設手技は、硬膜の一部を切開しその開口部から電極シートを脳と硬膜の間に滑り込ませるように行う。したがって術後にX線などを使って電極が埋設された場所を推定する必要がある。この推定をより高精度にするため、数学モデルを用いて2つのX線画像から電極位置を推定する技術を構築した。さらにこの技術を使うことで、これまで2次元の位置推定であったものを3次元位置で推定することが可能になった。 (C) これまでの動物の社会脳の研究では、実際の社会場面における脳活動の記録を行うか、あるいはあらかじめ用意した社会場面のビデオを提示して、その際の脳活動を記録するか、大きく分けて2つの方法があった。一方で実際の社会場面では、それぞれの社会イベントを統制して複数回生じさせることは不可能であるし、ビデオ提示では実験個体が本当にそれを現実として認識しているのかは明らかではない。そこでサル用の代替現実提示装置を構築した。この装置によって、実験個体に現実感のある社会イベントを提示することを可能にした。 今後、(B)(C)の技術を本題である上記(A)に利用して実験を進め、無意図的さらには意図的な同調行動の脳基盤について検討を進める予定である。
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Current Status of Research Progress |
Reason
25年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
25年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(9 results)
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[Book] Unintentional Synchronization of Behavior in Japanese Monkeys. In Y. Yamaguchi (Ed.), Advances in Cognitive Neurodynamics (III)2013
Author(s)
Nagasaka, Y., Chao, Z. C., Hasegawa, N., Notoya, T., & Fujii, N
Total Pages
846 (745-751)
Publisher
New York: Springer.