2013 Fiscal Year Annual Research Report
構造情報を基盤としたオートファジーの膜動態に関わる過渡的複合体のダイナミズム
Publicly Offered Research
Project Area | Integrative understanding of biological processes mediated by transient macromolecular complexes; New technology for visualizing physiologically metastable states. |
Project/Area Number |
24121707
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
鈴木 邦律 東京大学, 新領域創成科学研究科, 准教授 (20373194)
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Project Period (FY) |
2012-04-01 – 2014-03-31
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Keywords | オートファジー / リン酸化 / キナーゼ / 出芽酵母 / 化学遺伝学的解析 |
Research Abstract |
オートファゴソーム形成は、細胞質に出現した小さな袋状の膜が伸展して隔離膜となり、最終的に端が閉じて、被分解物を内包した球状の二重膜胞であるオートファゴソームが完成するという極めてダイナミックなプロセスである。 Atg1(autophagy-related 1)はAtgタンパク質の中で唯一のタンパク質キナーゼであり、その活性は、隔離膜形成に必須である(Suzuki et al. (2013) J. Cell Sci.)。我々は既知のanalog-sensitive atg1(atg1-as)を改良し、より阻害剤感受性の高いatg1-as2を作製した。Atg1は隔離膜上で基質タンパク質をリン酸化していることが予想されることから、リン酸化の反応速度とリン酸化された基質タンパク質の最終的な生成量が隔離膜の伸展を規定していると考えられる。しかし、これまでの様々な努力にも関わらず、Atg1の基質タンパク質は不明確なままである。 我々はAtg1の基質タンパク質を同定すべく、タンパク質キナーゼの基質を同定する新たな手法の開発に取りかかった。基質同定にはatg1-as2が基質とATPアナログの両方に結合する性質を利用し、ATPアナログ誘導体の新規阻害剤を合成し、基質を修飾した後、基質を生化学的に精製・同定することを狙う。 現在、新規阻害剤の骨格となる候補化合物を合成し、阻害剤としての活性を見積もっている。これまでに16種類の化合物を試し、5種類の化合物について阻害剤としての活性が認められた。今後は、これらの化合物から新規阻害剤を合成し、基質の同定に着手していく予定である。最近になって、使用する出芽酵母株を改変することで薬剤感受性を10倍程度向上することに成功した。この株を使用することで少量の薬剤でも薬剤の効果を確認することが可能となり、今後の研究の効率化に大きく寄与することが期待される。
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Current Status of Research Progress |
Reason
25年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
25年度が最終年度であるため、記入しない。
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