2013 Fiscal Year Annual Research Report
累積性を持つ文化に対する学習能力の進化
Publicly Offered Research
Project Area | Replacement of Neanderthals by Homo sapiens: testing evolutionary models of learning |
Project/Area Number |
25101704
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Research Institution | The Graduate University for Advanced Studies |
Principal Investigator |
大槻 久 総合研究大学院大学, 先導科学研究科, 助教 (50517802)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2014-03-31
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Keywords | 文化進化 / 人類学 / 学習 |
Research Abstract |
個体学習者(Individual Learner; IL)と社会学習者(Social Learner; SL)が混在する集団において、その適応度上の差がどれほどになるかを見積もるために、単純な文化進化モデルを作成した。このモデルでは文化要素の程度は1次元整数値で表される。個体学習者は毎世代ゼロから独力で文化を発展させるとし、文化要素を単位量だけ発展させるまでの待ち時間は指数分布に従うと仮定する。一方社会学習者はやはりある指数分布に従う待ち時間で集団中の他者の文化をランダムに模倣するとする。この時、自らが既に到達している文化レベルより劣る文化は模倣しないと仮定する。この単純なモデルにおいて、社会学習者が生涯に他者を模倣する機会の回数が1を超える時には、必ず文化は累進的に進化し、SLの適応度がILの適応度を圧倒的に上回る事を見いだした。すなわち累積的性質を備えた文化に対しては、個体学習者の進化を説明することは極めて困難である。 次に個体学習の一種である創造性の起源を探るため、他者の文化を完璧にコピーするSLよりも、コピーミスは犯すもののある確率で現状より良い文化を発見出来るILが進化する条件を、有限集団における固定確率を調べる事で探った。その結果、平均適応度に差異がない場合には、完璧なコピーをするSLの集団の中に、ミスコピーから生まれる創造性を発揮するILが、中立時の場合よりも高い確率で固定できることを発見した。すなわち社会学習を基盤としながらもそこに一定のアレンジを加える個体学習者の要素を持った戦略は、適応進化の枠組みで説明可能である。
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Current Status of Research Progress |
Reason
25年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
25年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(1 results)