2014 Fiscal Year Annual Research Report
アンチリジンを含む元素ブロックを用いる機能性超分子ポリマーの創製
Publicly Offered Research
Project Area | Creation of Element-Block Polymer Materials |
Project/Area Number |
25102509
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Research Institution | Tokyo Institute of Technology |
Principal Investigator |
小泉 武昭 東京工業大学, 資源化学研究所, 准教授 (60322674)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2016-03-31
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Keywords | 超分子ポリマー / orthogonalな分子間相互作用 / 1,9,10-アンチリジン / 水素結合 / πスタッキング / 分子ピンセット |
Outline of Annual Research Achievements |
分子間で働く非共有結合性相互作用により形成される超分子ポリマーは、熱力学的に最も安定な構造を選択的且つ自己組織化的に形成できる。複数の相互作用を含む超分子ポリマーに関する研究は非常に限られている。本研究では、お互いに影響しあわない複数の分子間相互作用(水素結合、πスタッキング)を持つ超分子ポリマーの創製を目的とし、アンチリジン骨格を含む元素ブロック分子1を設計した。昨年度は、1の分光学的性質、分子間相互作用形成を明らかにした。本年度は、1を用いた超分子ポリマーの形成、1の問題点の改善に向けた分子設計・合成について検討した。 1.1を用いた超分子ポリマーの形成 1と水素結合ドナー部位を2個持つ分子2による会合体形成について検討した。1と2を1:1で混合し、動的光散乱(DLS)測定を行ったところ、大きな粒径(d ~10^3 nm)を持つ粒子の生成が観測された。これは、予期された粒子径よりも非常に大きく、最初に生成した会合体がさらに二次的会合を起こしていると考えられる。この溶液に1とπスタッキングを形成可能な4を添加した結果、粒径が非常に小さくなった。これは、4の添加による解会合を示唆している。1の低溶解性のため、会合体の構造についての解析は困難であった。 2.元素ブロック1の再設計および合成、会合挙動 1の低溶解性が研究の進展の妨げとなったため、1に対する置換基の導入による溶解性の向上を図った。その結果、Ph基を導入した10の合成に成功した。10はCHCl3やTHFに良好な溶解性を示した。10の会合体形成について検討した結果、10は水素結合、πスタックともに形成可能であり、比較的大きな会合定数を示した。10と両末端に水素結合部位および芳香環部位を有する分子を用いて超分子ポリマーの形成について検討したところ、DLS測定によって大きな粒子径を持つ会合体の形成が明らかになった。
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Research Progress Status |
27年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
27年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(6 results)