2014 Fiscal Year Annual Research Report
ナノチューブ構造を有する元素ブロックの空間を利用した光機能性材料の創出
Publicly Offered Research
Project Area | Creation of Element-Block Polymer Materials |
Project/Area Number |
25102518
|
Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
梅山 有和 京都大学, 工学(系)研究科(研究院), 准教授 (30378806)
|
Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2015-03-31
|
Keywords | カーボンナノチューブ / ピレン / 二量体 / 透過型電子顕微鏡 / 化学修飾 / ラジカル付加 |
Outline of Annual Research Achievements |
一次元の炭素同素体である単層カーボンナノチューブ(SWNT)は、それ自身がナノレベルで制御された構造を有する元素ブロックであり、有機分子材料を配列する足場としての機能が期待できる。平成26年度の研究では、共有結合修飾によるピレン二分子会合体の形成土台・撮像台、としてSWNTを活用した。具体的には、ジアゾニウム塩を用いた一段階でのアリール付加反応を用いて、ピレンダイマーをSWNT上に形成した(Py-1-SWNT)。参照系として、ヨードフェニル修飾SWNT(PhI-SWNT)を介した二段階での修飾反応によりピレンモノマーをCNT側壁に連結した(Py-2-SWNT)。さらに、Py-1-SWNTおよびPy-2-SWNTにおいて、ピレン二量体および単量体が形成されていることに対する直接的な証拠が高分解能透過型電子顕微鏡(HRTEM)測定により得られた。Py-1-SWNTのHRTEM図では、明らかに2つのピレンが会合している様子が観察された。シーケンシャルTEM測定では、SWNTの揺れが見られるにもかかわらず、ピレンは会合構造を維持しており、ピレン同士の強い相互作用が確認された。一方、Py-2-SWNTのシーケンシャルTEM測定では、ピレン単量体がSWNT側壁にスタックすることなく立ち続ける様子が見られた。ピレンとSWNTをつなぐ架橋子として、比較的短く剛直なフェニレンスペーサーを用いたためであると考えられる。これらは、フラーレン以外の多環式芳香族化合物がSWNT側壁上でHRTEMにより可視化された初めての例である。
|
Research Progress Status |
26年度が最終年度であるため、記入しない。
|
Strategy for Future Research Activity |
26年度が最終年度であるため、記入しない。
|