2013 Fiscal Year Annual Research Report
機能性ドーパントを利用する導電性高分子の構造・機能制御
Publicly Offered Research
Project Area | Creation of Element-Block Polymer Materials |
Project/Area Number |
25102542
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Innovative Areas (Research in a proposed research area)
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Research Institution | Osaka Institute of Technology |
Principal Investigator |
藤井 秀司 大阪工業大学, 工学部, 准教授 (70434785)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2015-03-31
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Keywords | ドーパント / 導電性高分子 / 微粒子 / 吸着 / 生体適合性 / 分散体 / コロイド |
Research Abstract |
本研究では、硫酸基を有する高分子を機能性ドーパント(元素ブロック)として捉え、電荷中和剤としての機能に加え、コロイド分散安定化剤、構造・機能制御剤、有機・無機ハイブリッド化ビルディングブロックとしての機能を新たに導入し、機能性導電性高分子微粒子材料の合成に関する基本概念の構築を目的とする。平成25年度は、下記の通り「機能性ドーパントの精密合成および評価」について検討を行った。 高分子合成法(フリーラジカル重合法、および原子移動ラジカル重合、可逆的付加開裂連鎖移動重合のリビングラジカル重合法)を駆使し、分子構造・化学組成の制御された機能性ドーパントの精密合成を行った。具体的には、分子量が制御されたホモポリマータイプ、ブロックポリマータイプ、粒子径が制御された固形微粒子状タイプの元素ブロックの合成に成功した。また、ポリ(N-イソプロピルアクリルアミド)ブロックを分子中に組み込むことで、生体適合性をドーパントに導入した。生成ドーパントの分子構造、化学組成、硫酸基導入量、分子量、分子量分布、粒子径、粒子径分布、水溶液の粘度について、静的光散乱法、元素分析装置、赤外分光分析装置、ゲルパーミエーションクロマトグラフィ、核磁気共鳴分光装置、レーザー回折式粒度分布測定装置、走査型電子顕微鏡、粘度計を用いて評価した。機能性ドーパントの分子構造評価は、界面化学を専門とする連携研究者の赤松謙祐教授(甲南大学)と連携して推進した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
平成25年度の研究計画通り、硫酸基を有する高分子を機能性ドーパント(元素ブロック)の精密合成・評価に成功した。さらに、生成ドーパントの分子構造、化学組成、硫酸基導入量、分子量、分子量分布、粒子径、粒子径分布、水溶液の粘度を高分子化学、コロイド化学の観点から評価することに成功し、計画通り目標を達成することができた。また、領域研究メンバーとの共同研究を開始し、「元素ブロック高分子材料」の可能性の追求を行っている。
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Strategy for Future Research Activity |
平成26年度も、当該新学術領域研究のメンバーとの連携を通じて、「元素ブロック」の学理の体系化に努める。具体的には、下記2点について研究を推進する。 (1)機能性ドーパントがドーピングされた導電性高分子微粒子の創出:平成25年度に合成した機能性高分子ドーパントの存在下でピロールの化学酸化重合を行うことで、ドーパントがドーピングされた導電性高分子微粒子の合成を行う。重合条件が、生成粒子の構造・化学組成・コロイド安定性に与える影響を精査する。構造評価として、生成粒子の形状、内部構造、粒子径、粒子径分布について、走査型電子顕微鏡、透過型電子顕微鏡を用いて評価を行う。組成評価として、バルク・表面化学組成、ドーパント導入量について、赤外分光分析装置、元素分析装置、X線光電子分光法を用いて評価を行う。物性評価として、導電性高分子微粒子のコロイド安定性、導電性について、動的光散乱法、レーザー回折式粒度分布測定装置、四探針式導電率計を用いて評価する。 (2)導電性高分子微粒子の血管造影剤としての機能評価:生体適合性高分子がドーピングされた導電性高分子微粒子の、血管造影剤としての機能評価を行う。導電性高分子微粒子の生理食塩水中におけるコロイド分散安定性を、レーザー回折式粒度分布測定装置を利用し評価する。導電性高分子であるポリピロールは、近赤外光を効率的に吸収するため、光コヒーレンス造影剤として機能することが期待できる。マウスに対し、導電性高分子微粒子の生理食塩水分散体を尾静脈注射し、光コヒーレンス断層画像を取得する。 得られた結果を取りまとめ、学会発表、論文投稿を行う。平成25年度、平成26年度で取得する基礎的データを有機的に繋げることで、真に使える「元素ブロック高分子材料」開発の実現に向けた足掛かりとしたい。
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Research Products
(62 results)
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[Patent(Industrial Property Rights)] 紫外線遮蔽剤2013
Inventor(s)
山中真也,空閑良壽,藤本敏行,藤井秀司,中村吉伸
Industrial Property Rights Holder
山中真也,空閑良壽,藤本敏行,藤井秀司,中村吉伸
Industrial Property Rights Type
特許
Industrial Property Number
特願2013-095218
Filing Date
2013-04-30