2014 Fiscal Year Annual Research Report
広視野望遠鏡を利用した重力波天体の光学観測
Publicly Offered Research
Project Area | New development in astrophysics through multimessenger observations of gravitational wave sources |
Project/Area Number |
25103508
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
阿部 文雄 名古屋大学, 太陽地球環境研究所, 准教授 (80184224)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2015-03-31
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Keywords | 重力波 / 光学赤外線天文学 / ガンマ線バースト / 重力レンズ / 太陽系外惑星 |
Outline of Annual Research Achievements |
次世代重力波望遠鏡による最初のアラートは、2015年末に予定されている。しかし、位置決定精度は悪く、電磁波による追観測には困難が予想される。MOA共同研究は、ニュージーランドに設置した1.8m広視野望遠鏡によるマイクロレンズ探索を行う一方、61cm望遠鏡による追観測を行っている。1.8m望遠鏡の広視野は、重力波天体の同定に強力な武器となりうる。しかし、観測される多くの星の中から重力波天体を同定するのは、依然として困難と考えられる。このため、本研究では61cm望遠鏡に3色同時観測用の新カメラを製作し、多波長観測による絞込みを行うことを目的としている。 3色同時観測用カメラは完成し、2014年8月から現地で観測を開始した。ほぼ、予定通りの性能を達成しており、マイクロレンズ追観測に使用している。また、観測データをリアルタイムで解析するパイプラインを作成し、使用を開始した。1.8m望遠鏡も順調に稼働し、2014年のシーズンには、621個のマイクロレンズ事象をリアルタイムで検出している。これらの成果は、2015年2月の領域シンポジウムや、天文学会、2015年1月のマイクロレンズ国際会議などで報告している。2015年末頃に予定されている重力波初検出に向けては、ハードウェアの準備は完了した。今後は、タイムリーな観測ができる様に、重力波検出器との連携や観測メニューの検討などソフト面での準備を行い、重力波天体の同定を目指す。 現時点では、まだ重力波検出がなされていない。しかし、1.8m望遠鏡と61cm望遠鏡によるマイクロレンズ観測は、太陽系外惑星発見などで多くの成果をあげており、これらは学会・研究会の他学術雑誌等に発表されている。
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Research Progress Status |
26年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
26年度が最終年度であるため、記入しない。
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Remarks |
1.8m望遠鏡とその成果・意義を英語で解説。マイクロレンズ事象のリアルタイムアラートを公開。
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Research Products
(14 results)