2013 Fiscal Year Annual Research Report
Ξ原子のX線測定によるΞ粒子と原子核間のポテンシャルの研究
Publicly Offered Research
Project Area | Nuclear matter in neutron stars investigated by experiments and astronomical observations |
Project/Area Number |
25105512
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Innovative Areas (Research in a proposed research area)
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Research Institution | Japan Atomic Energy Agency |
Principal Investigator |
谷田 聖 独立行政法人日本原子力研究開発機構, 原子力科学研究部門 先端基礎研究センター, 客員研究員 (00360587)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2015-03-31
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Keywords | ストレンジネス核物理 / エキゾチック原子 |
Research Abstract |
カウンター製作については、E03実験が担当する部分である、KURAMAスペクトロメータ入口部に設置されるホドスコープ(チャージホドスコープと呼ばれる)およびチェレンコフカウンターの製作を進めた。まずは設計を完成させて、ホドスコープの材料となるシンチレータ、チェレンコフカウンターの材料となるエアロゲルを作成するための型枠、読み出し用の光電子増倍管やMPPCなどを購入した。チェレンコフカウンターについては仮組みを行い、宇宙線を使って信号のチェックを済ませ、特に問題はないという結果を得た。一方、チャージホドスコープについては現在1つ1つのシンチレーターの信号をチェックしているが、これまでのところ、予想通りの信号が得られている。また、検出器を支える架台についても材料を購入した。これの組み立ては実験現場において行う予定である。 このように、現場以外における準備は順調に進んでいるが、現場作業は2013年5月23日の放射能漏れ事故によりJ-PARCおよびハドロンホールがシャットダウンされたために、遂行することができなかった。 X線検出器(Hyperball-J)については、事故前に別の実験(E13実験)のためにハドロンホールで使用されていたが、そこで基本動作は確認された。ただし、チューニングの途中でビームタイムが終了してしまったことと、事故以来しばらくハドロンホール内で放置されていたため、再度調整が必要になると考えている。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
2013年5月23日の放射能漏れ事故により、J-PARCは現在も止まったままであり、なおかつ実験場所への立ち入りも制限されている。そのため、現場作業はほとんどできず、その分進捗は遅れている。 一方、検出器の製作の方は順調であり、こちらの方には大きな遅れはない。
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Strategy for Future Research Activity |
ハドロンホールが使用可能になるのは2014年11月以降の見通しであり、その後も事故前に予定されていたビームタイムを消化することが最優先となっているため、本研究のビームタイムを平成26年度中に行うのは絶望的な状況となっている。このような状況の中で我々にできることは粛々と実験準備を進め、ハドロンホールが利用可能になり次第現場作業に取り掛かれるようにすること以外にない。 具体的には2014年6月までに一通り検出器類を完成させ、6月末に東北大学においてテスト実験を行う予定である。その結果を踏まえて手直しを行う。また、並行して架台の製作・調整を進め、2014年末までにはX線検出器(Hyperball-J)以外の全ての検出器については現場作業を伴わない準備を全て完成させる。Hyperball-Jについては、ハドロンホール利用再開後すぐに別の実験(E13実験)での使用が予定されており、その実験の一環として設置・調整を行う。
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Research Products
(15 results)