2013 Fiscal Year Annual Research Report
芳香環に直結したメチル基のニトリル及びアミドへの酸化的1工程変換法の開発
Publicly Offered Research
Project Area | Molecule Activation Directed toward Straightforward Synthesis |
Project/Area Number |
25105710
|
Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Innovative Areas (Research in a proposed research area)
|
Research Institution | Chiba University |
Principal Investigator |
東郷 秀雄 千葉大学, 理学(系)研究科(研究院), 教授 (60217461)
|
Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2015-03-31
|
Keywords | 芳香族ニトリル / 単体ヨウ素 / アンモニア水 / 芳香族アルデヒド / Wohl-Ziegler反応 / 臭化水素水 / 過酸化水素水 / メチルアレーン |
Research Abstract |
本研究は、容易に入手できる種々のメチルアレーン類から,対応する芳香族ニトリルや芳香族アルデヒドへの環境指向型1工程変換反応の開発にある。 A.芳香族ニトリルへの変換反応: 4-ブロモトルエン のアセトニトリル溶液に、DBDMH(1,3-dinrmo-5,5-dimethylhydantoin)及び触媒量の過酸化ベンゾイルを加えて80 °Cで2時間加熱撹拌した。この後、反応液を冷却し、単体ヨウ素とアンモニア水を加えて、60 °Cで12時間加熱撹拌した。反応後、溶液を分液処理することにより、4-ブロモベンゾニトリルが87%収率で得られた。この手法で一連のメチルアレーンを対応する芳香族ニトリルへ好収率且つ1工程で変換できた。本手法は医薬品Febuxostatの合成にも展開できた。 B. 芳香族ニトリルへの変換反応: 次に、本反応で用いる試薬をすべて無機試薬にした反応系を検討した。つまり、4-ブロモトルエンのaq. HBr (47.0-49.0 %)と水 (1.0 mL)の溶液を60 ℃に加温して、H2O2 (30.0-33.5 %)をゆっくり滴下しながら、1時間60 ℃で加熱撹拌した。室温まで冷ました後、単体ヨウ素とアンモニア水,及びアセトニトリルを加えて、60 °Cで12時間加熱撹拌した。反応後に溶液を分液処理することにより、4-ブロモベンゾニトリルが91%収率で得られた。この手法で一連のメチルアレーンを対応する芳香族ニトリルへ好収率且つ1工程で変換できた。この手法で,乳癌剤Letrozoleがビス(4-トリル)ケトンから高収率で合成できた。 C. 芳香族アルデヒドへの変換反応: 4-ブロモトルエンのアセトニトリル溶液に、DBDMH 及びAIBNを加え、6時間加熱還流をした。反応後、溶媒を除去し、残留にN-メチルモルホリン N-オキシド(NMO)及びプロピオニトリルを加え、2時間還流をした。反応後、溶液を分液処理することにより、4-ブロモベンズアルデヒドが75%収率で得られた。この手法で一連のメチルアレーンを対応する芳香族ニトリルへ好収率且つ1工程で変換できた。
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
1: Research has progressed more than it was originally planned.
Reason
容易に入手できる種々のメチルアレーン類から,対応する芳香族ニトリルへの環境指向型1工程変換反応を2方法開発できた。また、種々のメチルアレーン類から,対応する芳香族アルデヒドへの環境指向型1工程変換反応を1方法開発できた。
|
Strategy for Future Research Activity |
容易に入手できる種々のメチルアレーン類から,対応する芳香族アミドへの環境指向型1工程変換反応の開発、及びメチルアレーンのベンジル位で効率的炭素-ヘテロ原子結合(酸素、窒素、硫黄原子等)を1工程で形成する反応を開発する。
|
Research Products
(21 results)