2014 Fiscal Year Annual Research Report
front-to-front型に配置された2つの金属ヒドリド種によるCO2の還元
Publicly Offered Research
Project Area | Molecule Activation Directed toward Straightforward Synthesis |
Project/Area Number |
25105741
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Research Institution | Hiroshima University |
Principal Investigator |
水田 勉 広島大学, 理学(系)研究科(研究院), 教授 (70221603)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2015-03-31
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Keywords | CO2還元 / メトキシ生成物 / Si-C活性化 / ポリシロキサン |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究では,フェロセンが2重に架橋したジホスフィンキレートをbuilding blockとして大環状型やC字型の配位子を合成し、これらを鋳型としてfront-to-front型の反応場をもつ2核金属錯体の合成を行ってきた。このジホスフィンキレートの機能を明らかにする過程で、キレートに結合したシリル基(R=CH2SiMe3)のSi-C(sp3)結合が活性化される反応を見出した。リン上にCH2SiMe3基を有する配位子と1当量のPt(PPh3)3より、反応活性な3配位の16電子錯体が生成する。この錯体をTHF中で還流すると脱SiMe3反応が進行しリン上がMe基となった配位子へ変換された。さらに興味深いことに脱離したSiMe3はMe3SiOHを経てポリシロキサンとなることが明らかとなった。このシラノールからポリシロキサンができる反応は上記の配位子が配位した白金錯体が触媒となっていると考えられ、鎖状ポリシロキサンMe3SiO(SIMe2O)nSiMe3(n=0,1,2,・・)だけでなく、環状ポリシロキサン(SiMe2O)n(n=3,4,5,・・・)も生成した。従って、出発配位子のCH2SiMe3基の4つのSi-C(sp3)結合のうち2つが切断されるという前例のない反応を見出した。 また、本課題に関連するCO2の還元では、BH3を用いた反応においてNaBH4を加えると高収率で(CH3OBO)3が得られることを昨年度報告したが、本年度はこの反応機構の解明を目指した結果、NaBH4の代わりにHCOONaを用いてもほぼ同収率で(CH3BO)3が得られることが明らかとなり、ホウ酸のギ酸エステルを介してCO2がCH3Oへ還元される機構を報告した。
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Research Progress Status |
26年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
26年度が最終年度であるため、記入しない。
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