2014 Fiscal Year Annual Research Report
金属酵素に学びそれを凌駕する分子活性化の新手法開拓
Publicly Offered Research
Project Area | Molecule Activation Directed toward Straightforward Synthesis |
Project/Area Number |
25105744
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
久枝 良雄 九州大学, 工学(系)研究科(研究院), 教授 (70150498)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2015-03-31
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Keywords | ビタミンB12 / 光増感剤 / イオン液体 / 人工酵素 / 多孔性錯体フレームワーク / 環境汚染物質の分解 / 官能基1,2-転位反応 / 触媒反応 |
Outline of Annual Research Achievements |
生体関連金属錯体であるビタミンB12とRu光増感剤を組み合わせた光駆動型の新しいビタミンB12人工酵素システムの開発を行った。以前に高分子の側鎖に両錯体を導入したハイブリッドポリマーを合成し、ポリマー内での高効率な光誘起電子移動反応が進行することを見出した。またイオン液体を反応溶媒とすると、ビタミンB12錯体の反応性が向上し、ビタミンB12錯体のリサイクル化が容易であることを報告した。そこで、本研究ではこれらの結果を踏まえ、イオン液体構造を高分子に導入し、さらに側鎖にビタミンB12誘導体とRu光増感剤を導入したハイブリッド型高分子化イオン液体を創製した。高分子化イオン液体はイオン伝導材料やCO2吸着材料として魅力的であるが、触媒としての応用例は少ない。本研究では、高分子化イオン液体を光駆動型ビタミンB12人工酵素に応用することに成功した。 また、多孔性錯体フレームワークに新たに光増感機能を付与した錯体フレームワークを創製し、可視光を駆動力とした固体触媒の開発を行った。光増感剤としてはルテニウム錯体を用い、触媒分子としてはビタミンB12モデル錯体を用いた。多孔性錯体フレームワークを構成できる金属イオンとして亜鉛(II)イオンを採用し、補助配位子、光増感能をもつルテニウム錯体の組み合わせにより、大きな空孔を有する多孔性錯体フレームワークを構築した。多孔性錯体フレームワークに導入した光増感剤は可視光により励起され、ビタミンB12モデル錯体を還元して活性なCo(I)種を生成した。本固体触媒を用いた可視光照射による有機ハロゲン化物(環境汚染物質)の分解反応および官能基の1,2-転位反応に成功した。
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Research Progress Status |
26年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
26年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(20 results)