2013 Fiscal Year Annual Research Report
イリジウム錯体を用いる不活性結合の切断を伴う触媒反応の開発
Publicly Offered Research
Project Area | Molecule Activation Directed toward Straightforward Synthesis |
Project/Area Number |
25105748
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Innovative Areas (Research in a proposed research area)
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Research Institution | Waseda University |
Principal Investigator |
柴田 高範 早稲田大学, 理工学術院, 教授 (80265735)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2015-03-31
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Keywords | 分子活性化 / 分子変換 / 原子効率 / 触媒 / イリジウム |
Research Abstract |
配向基とイリジウム触媒の組み合わせにより、不活性結合の切断を起点とする合成的に付加価値の高い反応開発を目的として研究を行った。 (1) 炭素-酸素結合活性化を経る2-アルコキシピリジンからN置換ピリドンの合成:遷移金属触媒として一価のカチオン性イリジウム錯体を用いることで、sp3C-O結合を活性化し、2-アルコキシピリジンから窒素原子上がアルキル置換されたピリドンの生成に成功した。さらにこの反応は、塩基を加えることで、第二級sp3C-O結合をもつ基質にも適応可能であった。これにより、過去に例のない第二級sp3C-O結合活性化を経た2-アルコキシピリジンからN置換ピリドンの合成を達成した。本反応は、触媒的に第二級sp3C-O結合を活性化し、2-アルコキシピリジンから窒素原子上が置換されたピリドンを合成した初めての例である。 (2) 炭素-水素結合活性化による7-アルキルインドリンの合成:容易にインドールへと変換可能であるインドリンを基質として、遷移金属触媒に一価のカチオン性イリジウム触媒、配位子にrac-BINAPを用いることで、7位のsp2C-H結合を活性化し、アルケンと反応させることでインドリンの7位選択的アルキル化に成功した。インドリンの7位選択的アルキル化反応は今回が初めての例である。 (3) インドールの2位ならびにインドリンの7位選択的C-Hアルケニル化:3価イリジウム触媒用いて、2-および7-アルケニルインドールの効率合成を検討した結果、3価イリジウム錯体、銀塩、および酢酸銅(II)を用い、配向基としてアミド基を有するインドールとアルケンを反応させることで、2位選択的にアルケニル化されたインドールの合成に成功した。さらに同条件下、インドリンとの反応を行った結果、7位選択的なアルキル化が進行した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
1: Research has progressed more than it was originally planned.
Reason
従来用いた1価イリジウム錯体に加え、3価錯体においても、イリジウム特有の選択性、反応性を見いだすことができ、今後さらなる反応適用性の拡大が見込まれる。
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Strategy for Future Research Activity |
生成物の合成的付加価値を視野に入れ、反応設計を行う。平成26年度は、新規かつ簡便なアミノ酸のエナンチオ選択的合成を目指す。
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Research Products
(17 results)