2014 Fiscal Year Annual Research Report
分散計算複雑性の理論:最悪時評価を超えて
Publicly Offered Research
Project Area | A multifaceted approach toward understanding the limitations of computation |
Project/Area Number |
25106507
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Research Institution | Nagoya Institute of Technology |
Principal Investigator |
泉 泰介 名古屋工業大学, 工学(系)研究科(研究院), 准教授 (20432461)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2015-03-31
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Keywords | 分散システム / アルゴリズム / 計算複雑性 / グラフ |
Outline of Annual Research Achievements |
多数の計算機を相互接続した分散システム上において動作するアルゴリズム(分散アルゴリズム)の設計においては、非同期性、局所性、故障耐性など特有の因子が関わってくる。これら特有の因子により,分散計算の複雑性理論は逐次計算における複雑性理論とは異なる形で発展を遂げてきた。本研究では,特にこのような現状を鑑みて,分散計算と逐次計算の複雑性理論のより密接な関わりを見いだすことにより,両分野の垣根を越えた新たな結果を導き出すことを目指す,特に,近年逐次計算の分野において精力的に研究されている「最悪時ケースにおける計算限界」を超える新たな方法論を分散計算の計算限界解析に導入し,同分野の理論の深化を目指し研究を行なった. 代表的な成果としては「分散計算における距離問題の限界導出」および「分散計算と2者間通信複雑性理論の関連の理解」の2つを挙げることができる.前者の研究では,全点対最短経路問題を緩和した分散距離オラクルと呼ばれる問題に対し,計算時間と計算結果の精度の間に存在するトレードオフを明らかにし,その計算限界を導出した.後者の研究においては,計算機ネットワーク上の最小生成木問題,最短経路問題といった分散システムにおける代表的な問題に対して,2者間通信複雑性の理論を発展的に利用することで,決定性アルゴリズムに対する従来の結果を強化することに成功した. その他,領域研究における分野間連携の結果として,省メモリスペースでの深さ優先探索アルゴリズム,単位円グラフにおける極大クリーク等の結果等を併せて得ることができた.また,分散計算分野における主要な国際会議の一つ(SIROCCO)を日本において本研究費のサポートのもと開催し,分野内における日本のコミュニティのプレゼンス向上に寄与した.
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Research Progress Status |
26年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
26年度が最終年度であるため、記入しない。
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[Journal Article] Depth-First Search Using O(n) bits2014
Author(s)
Tetsuo Asano, Taisuke Izumi, Masashi Kiyomi, Matsuo Konagaya, Hirotaka Ono, Yota Otachi, Pascal Schweitzer, Jun Tarui, Ryuhei Uehara
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Journal Title
Lecture Notes in Computer Science
Volume: 8889
Pages: 553-564
DOI
Peer Reviewed
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