2013 Fiscal Year Annual Research Report
連鎖および逐次ラジカル重合による金属含有特殊構造ポリマーの開発
Publicly Offered Research
Project Area | Fusion Materials: Creative Development of Materials and Exploration of Their Function through Molecular Control |
Project/Area Number |
25107714
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
佐藤 浩太郎 名古屋大学, 工学(系)研究科(研究院), 准教授 (70377810)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2015-03-31
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Keywords | 高分子合成 / 構造・機能材料 / 高分子構造・物性 / 精密重合 / 有機金属錯体 |
Outline of Annual Research Achievements |
これまでにAA-BB型の逐次重合を連鎖(リビング)ラジカル重合と組み合わせた同時重合系を開発し、配列周期的にさまざまな官能基や金属錯体が導入された特殊構造ポリマーを合成できることを明らかにした。今年度は、温度応答性ポリマーを与えるNIPAMをモノマーとして用い、配列周期的にさまざまな官能基を導入したポリマーを合成し、周期的に導入された官能基が温度応答性に与える影響について考察した。温度応答性は、一般に周期的に導入された疎水性基・親水性基によって変化するが、周期的にそれらを導入した場合、その個数よりもむしろ周期間隔が温度応答性に影響することなどを明らかとした。さらに、より親水性の高いカルボン酸塩を周期的に導入した場合、相転移温度以上では新たな高次構造として直径が30nm程度のミセルを形成することも明らかとした。ここで、カルボン酸塩とは別に周期的に導入したアルコキシシリル基のシランカップリング反応を行なうことで、生成したミセルの構造を無機成分で固定化し、温度に応答して膨潤・収縮を繰り返し行なうことのできる機能性微粒子の創製の可能性を示した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
平成25年10月、ポリマー合成実験の過程で、連鎖重合による特殊構造ポリマーの前駆体の合成は反応基質選択性が高く、合成条件の設定が予想外に困難なことが判明した。そのため、合成実験方法の再検討を行った上、再度合成実験を行う必要が生じた。
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Strategy for Future Research Activity |
連鎖重合と逐次重合を組合せて、周期的官能基の効果を明確にするとともに、反応の再現性について明確にする。
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Remarks |
https://www.fusion-materials.org/
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Research Products
(7 results)