2014 Fiscal Year Annual Research Report
二相性セラミックスを用いた有機無機ナノ秩序構造の構築
Publicly Offered Research
Project Area | Fusion Materials: Creative Development of Materials and Exploration of Their Function through Molecular Control |
Project/Area Number |
25107731
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Research Institution | Sophia University |
Principal Investigator |
竹岡 裕子 上智大学, 理工学部, 准教授 (50338430)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2015-03-31
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Keywords | 有機無機ハイブリッド / 生分解性高分子 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究では、細胞の増殖に必要なマクロポアと、栄養成分や水分の流動が可能な連結性ミクロポアを兼ね備えたBCP多孔体と生分解性高分子からなる複合体を作製し、生分解性高分子の分解後、骨芽細胞の侵入増殖とともに、材料と新生骨の一体化が可能となる人工骨材料を得ることを目的として研究を行った。 (1)多孔性二相性リン酸カルシウムセラミックスの構造制御:デオキシリボ核酸(DNA)を繊維状HApに加え、焼成することによりマクロポアとミクロポアの両方を有するBCPを合成した。DNAの添加量により、BCPの二相比と気孔率を自在に制御可能であった。骨髄間質細胞の培養の結果、BCP上では細胞増殖性が優位であり、骨分化マーカーのオステオカルシン産出量においても、HApより優位な値を示すことが分かった。 (2)多孔質セラミックスと生分解性高分子の複合化:得られた多孔体の気孔中にモノマーであるL-ラクチドを溶融導入後、加熱し、ポリ乳酸(PLLA)のIn-situ合成を行った。触媒無しでもPLLAが得られたことから、HAp、およびBCPは重合触媒としての機能を示すことが分かった。HAp、及びBCP多孔体と種々の生分解性高分子の複合体は人工骨に十分な力学的強度を示し、良好な細胞接着性と細胞増殖性を示した。新生骨再生までの間、強度を保持することが当初の課題であったが、多水酸化開始剤の利用や多孔体の表面修飾により、課題の解決に至った。複合化の手法として、分子量数千程度のL-乳酸オリゴマーをHAp多孔体に導入後、(a)~(d)の処理を行うことで、複合体の多様化と特性制御を行った。(a)熱処理、(b)D体とのステレオコンプレックス形成、(c)L-乳酸オリゴマーとD-乳酸オリゴマーのジブロック共重合化、(d)ジイソシアネートとの反応を利用したウレタン結合の導入を行った。特に(d)では、曲げ強度、弾性率ともに人工骨材料に適した材料を得ることができた。
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Research Progress Status |
26年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
26年度が最終年度であるため、記入しない。
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