2014 Fiscal Year Annual Research Report
リン化合物の特性を活用した感応性化学種の創製
Publicly Offered Research
Project Area | Stimuli-responsive Chemical Species for the Creation of Functional Molecules |
Project/Area Number |
25109512
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
狩野 直和 東京大学, 理学(系)研究科(研究院), 准教授 (00302810)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2016-03-31
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Keywords | リン / ホウ素 / FLP / 活性化 |
Outline of Annual Research Achievements |
前年度までの知見をふまえて、新規な分子骨格をもつリン化合物の合成を検討した。前年度までとは基質を変えて4配位リンアニオン種とホウ素化合物の反応を検討したものの、ほとんどの基質で反応が進行しないか、または反応しても生成物が不安定で単離することができないという結果になった。また、試薬の組み合わせによっては溶媒として使用したTHF分子が開環して、リンとホウ素を架橋した化合物が得られた。反応条件を種々検討し直したところ、反応溶媒の選択が反応の進行に重要であることがわかった。次に、新規な結合様式をもつ分子骨格の伸長を目指して、同一のホウ素原子に対して二つの5配位リン-ホウ素結合を有する化合物の合成を試みた。5配位リン-ホウ素結合化合物に対して、さらに4配位リンアニオン種を作用させル事で求核付加を試みたが、立体混雑のために直接の結合形成は起こらず、この場合もリンとホウ素の間に溶媒として用いたTHFが開環して挿入したと考えられる化合物が得られた。以上の結果は、高配位リンアニオンとホウ素化合物の組み合わせがfrustrated Lewis pair (FLP)として機能する可能性を示唆する結果である。そこで、これらの組み合わせをFLPとして見なし、白リンの活性化を試みたが、反応が進行しなかった。すなわち、これらの組み合わせをFLPとして利用するためには、適切な基質を選択することが重要であると考えられる。
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Research Progress Status |
27年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
27年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(3 results)