2014 Fiscal Year Annual Research Report
生体エネルギー変換反応の要となる感応性化学種の分光学的研究
Publicly Offered Research
Project Area | Stimuli-responsive Chemical Species for the Creation of Functional Molecules |
Project/Area Number |
25109535
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Research Institution | University of Hyogo |
Principal Investigator |
太田 雄大 兵庫県立大学, 生命理学研究科, 助教 (70509950)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2015-03-31
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Keywords | 小分子活性化 / 金属酵素 / 生体模倣触媒 / 共鳴ラマン分光 / 核共鳴非弾性散乱分光 / 電気化学 / エネルギー変換化学 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究課題は、生体エネルギー変換反応機構について理解を深めるべく、金属酵素および生体模倣触媒の小分子活性化における反応中間体の分子構造解析を行い、構造-反応性相関について洞察を得る事を目的とした。振動分光法(共鳴ラマン分光および核共鳴非弾性散乱分光)により、酸素活性化に関わる各種金属酵素モデル錯体において生成する反応中間体の分子構造の研究を行った。さらに電気化学的反応下における触媒反応機構について知見を得るべく、低温溶液中電気化学的条件下にて吸収スペクトルおよび共鳴ラマンスペクトルの同時測定を可能にする電気化学ラマン分光セルを開発した。本装置を用いて、高酸化状態および低還元状態の化学種を低温有機溶媒中電気化学的に発生させて、共鳴ラマン分光解析を行った。高酸化状態および低還元状態の化学種は金属酵素によって媒介される物質変換およびエネルギー変換反応の要となる反応中間体化学種であり、今後様々な反応系に適用して分子機構の理解に役立てられる事を示した。 また、酸素活性化ヘム酵素を規範として合理的に分子設計した分子触媒の酸素還元反応機構について検討するため、各種分子モデルを用いて酸素活性化に含まれる反応中間体の分子構造解析および振動解析により熱力学的諸量を求め、重要な反応段階の酸化還元電位および各種化学種のpKaについて解析を行った。本解析により生体ヘムの酸素活性化反応における軸配位子、水素結合およびプロトン伝達の機能について洞察を深め、効率的な分子触媒の開発に必要な分子設計指針を得た。
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Research Progress Status |
26年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
26年度が最終年度であるため、記入しない。
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