2013 Fiscal Year Annual Research Report
DISC1/Neuregulin-1とシナプス形成
Publicly Offered Research
Project Area | Generation of synapse-neurocircuit pathology |
Project/Area Number |
25110715
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Innovative Areas (Research in a proposed research area)
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
森 大輔 名古屋大学, 医学(系)研究科(研究院), 特任講師 (00381997)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2015-03-31
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Keywords | 統合失調症 / DISC1 / Neuregulin-1 / 国際情報交換 USA / シナプス小胞 |
Research Abstract |
1. DISC1とNRG1両方の分子に相互作用する細胞内膜輸送調節分子の役割の解明 DISC1と前駆体型Neuregulin-1は分子間で相互作用することをこれまでに明らかにしている。さらに、DISC1は細胞内ではゴルジ体に強く局在し、前駆体型Neuregulin-1はゴルジ体からベジクルを形成して細胞膜へと輸送される。このプロセスにDISC1が関与していると考えている。その分子機構を解明するために、DISC1分子、Neuregulin1分子についてそれぞれアフィニティクロマトグラフィーを行い、網羅的に結合分子をスクリーニングした。その結果、DISC1とNeuregulin-1の細胞内小胞輸送に関与する、共通のアダプタータンパク質の同定に成功した。今年度は、Neuregulin-1のゴルジ体からの出芽、細胞膜への輸送、細胞膜でのプロセッシングの過程におけるDISC1の役割を解明するために、アダプタータンパク質、およびその活性を制御する低分子量 G 蛋白質がNeuregulin-1の細胞内輸送に及ぼす効果を、Neuregulin-1の分泌定量システム系を用いて解析する。 2. 定量的なNeureglin-1の分泌解析 前駆体型Neuregulin-1遺伝子の細胞外領域内、EGF様ドメインのN末端側にV5タグ配列を挿入した遺伝子を作成し、さらに遺伝子の上流にFMドメインを4つタンデムに連結した融合遺伝子を作成した。FM4ユニットの存在により、Shield1化合物を添加するとその小胞体やゴルジ体膜への結合が解離し、細胞内分泌系に移転することが出来るようになった。この工夫により、Neuregulin-1分泌量の定量的な解析が可能になった。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
1: Research has progressed more than it was originally planned.
Reason
DISC1とNeuregulin-1の共通の結合分子の探索から、重要な低分子Gタンパク質であるARFファミリーがその分泌制御に関与していることが分かった。そのARFファミリーの活性化機構についても大半が明らかになった。
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Strategy for Future Research Activity |
今年度は、ニューレグリンの分泌制御機構についてより詳細に解析する。さらに、これまで得られた成果をとりまとめ、論文として発表する。
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