2014 Fiscal Year Annual Research Report
脳梗塞における炎症の鎮静化と組織修復メカニズムの解析
Publicly Offered Research
Project Area | Analysis and synthesis of multi-dimensional immune organ network |
Project/Area Number |
25111510
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Research Institution | Keio University |
Principal Investigator |
七田 崇 慶應義塾大学, 医学部, 助教 (00598443)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2015-03-31
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Keywords | 脳梗塞 / 炎症 / 修復 / 炎症収束 |
Outline of Annual Research Achievements |
脳梗塞に対する有効な治療法は乏しく、神経機能を改善する手段に至っては現状、リハビリのみである。したがって、脳梗塞患者の機能予後を改善するような治療法の開発が急務となっている。本研究では虚血後炎症が鎮静化し、組織修復に至るメカニズムを明らかにする。脳内における組織修復の機能をもつ細胞集団を同定し、その組織修復の機能を規定する転写因子(マスター遺伝子)を決定する。 脳梗塞回復期(発症後7日前後)における脳内ミクログリア、マクロファージは様々な神経栄養因子、抗炎症因子を産生することがマイクロアレイによる網羅的解析により明らかになった。神経栄養因子のうち、特に発現量が大きく変化していた因子につき、脳内での発現誘導メカニズムを解析した。まず脳梗塞発症6日目の脳の抽出液を作製し、これを骨髄由来マクロファージに添加することにより発現誘導がみられることを発見した。超遠心やPercoll濃度勾配により、抽出液のうち細胞質分画に神経栄養因子の誘導活性を認めたため、質量分析や発現型cDNAライブラリを用いた同定法を試みている。 炎症の鎮静化メカニズムについては、炎症惹起因子(DAMPs:damage associated molecular patterns)の除去メカニズムを中心とした解析を行った。脳内におけるDAMPsには、末梢血液に検出されず、分解された後の断片でもDAMPsとしての活性を持つものがあることが判明した。これらの除去には脳内の細胞による積極的な認識、排除の機構があることが明らかとなり、これを詳細に解明することにより新規治療法へと応用しようとしている。
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Research Progress Status |
26年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
26年度が最終年度であるため、記入しない。
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