2014 Fiscal Year Annual Research Report
ショウジョウバエ脳における動くグリア細胞によるグリア組織網の再構築
Publicly Offered Research
Project Area | Cross-talk between moving cells and microenvironment as a basis of emerging order in multicellular systems |
Project/Area Number |
25111729
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Research Institution | Kyorin University |
Principal Investigator |
粟崎 健 杏林大学, 医学部, 教授 (60359669)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2015-03-31
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Keywords | 神経発生 / グリア細胞 / リモデリング / ショウジョウバエ |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究の目的は、ショウジョウバエ脳グリア組織網の再構築に着目し、未成熟グリア細胞が新たな秩序を持った成虫グリア組織網を構築する仕組みを解明することである。今年度は、既存のグリアと未成熟グリアの発生運命に特に注目して解析を行った。 遺伝学的なトリックを利用して、2種類の幼虫期の成熟グリアならびに、幼虫期の未成熟グリアについて、詳細なトレース実験を行った結果、成虫脳のグリア組織網は、幼虫期の未成熟グリアの細胞系譜として誕生する集団と、幼虫成熟グリアの一部が脱分化もしくは再分化して作られる2つの集団から構成されていることが分かった。また、いずれの集団も、変態期において幼虫グリア組織と置換する際に分裂により細胞数を増加させながらグリア密度がより低い領域へと広がっていくことが分かった。さらに、これらの前駆体細胞の増殖は、FGFシグナルにより制御されることが明らかになった。 FGFシグナルの阻害により、成虫グリア数を減少させた場合、グリア細胞数が減少した個体においても、野生型と同様の成虫グリア組織が形成された。このことは、成虫グリア細胞の成熟過程において、各グリア細胞はその大きさを隣接するグリアとの相互作用により調整していることを示唆した。また、上述の2つのグリアソースもしくは一部の未成熟グリア系譜でのみ、FGFシグナルの受容を阻害した場合、成虫グリア組織の形成における影響がほとんど見られなかった。以上の結果より、成虫グリア組織の形成は成熟過程において調節性を持って構築されると推論した。
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Research Progress Status |
26年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
26年度が最終年度であるため、記入しない。
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[Journal Article] Making Drosophila lineage-restricted drivers via patterned recombination in neuroblasts.2014
Author(s)
Awasaki T, Kao CF, Lee YJ, Yang CP, Huang Y, Pfeiffer BD, Luan H, Jing X, Huang YF, He Y, Schroeder MD, Kuzin A, Brody T, Zugates CT, Odenwald WF, Lee T.
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Journal Title
Nat Neurosci
Volume: 17
Pages: 631-637
DOI
Peer Reviewed
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