2013 Fiscal Year Annual Research Report
免疫担当細胞の活性化の可視化とそれを用いた免疫反応の解析
Publicly Offered Research
Project Area | Mutli-dimensional fluorescence live imaging of cellular function and molecular activity |
Project/Area Number |
25113708
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Innovative Areas (Research in a proposed research area)
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Research Institution | Tokyo Medical and Dental University |
Principal Investigator |
安達 貴弘 東京医科歯科大学, 難治疾患研究所, 准教授 (50222625)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2015-03-31
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Keywords | 免疫応答 / B細胞 / シグナル伝達 / 生体イメージング / カルシウムシグナリング / バイオセンサー |
Research Abstract |
細胞系譜特異的にカルシウムバイオセンサーYC3.60を発現するfloxed YC3.60マウスを用いて、それぞれB細胞、T細胞、樹状細胞など特異的にYC3.60を発現するマウスを作製した。YC3.60をT細胞、樹状細胞などの免疫細胞特異的発現マウスを作製するためにDNA組換え酵素CreをそれぞれCD4陽性T細胞、CD11c陽性細胞特異的に発現するマウスとの交配を行った。フローサイトメーターおよび共焦点レーザー顕微鏡により解析した結果、予想通りの細胞系譜特異的YC3.60発現マウスが得られていることが確認された。 T細胞、樹状細胞についても細胞上の受容体をリガンドやアゴニスティックな抗体による刺激に依存して、カルシウムシグナリングが検出できることを示した。 これらの生きた細胞系譜特異的YC3.60発現マウスを用いて、共焦点レーザー顕微鏡、あるいは2光子励起顕微鏡を用いて、免疫細胞の生体内での動態、およびカルシウムシグナリングを指標とした細胞内シグナリングの解析を行った。その結果、抹消の免疫組織である脾臓やパイエル板でカルシウムシグナリングが検出された。共焦点レーザー顕微鏡では組織表層付近の細胞しか検出できないが、2光子励起顕微鏡を用いると組織表層から100μm以上の深度の細胞でもカルシウムシグナリングの検出に成功した。さらに2光子励起顕微鏡を用いた場合、リンパ組織表面から0.2mmくらいの深度の細胞まで検出できることが明らかになった。本年度の研究により、x、y、z軸に加え、時間軸、細胞内シグナリングの5つの軸についての5D生体イメージングのシステムが構築された。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
生きたマウス個体を用いてのリンパ組織での5Dイメージング(x、y、z、時間、カルシウムシグナリング)の系が構築され、まだ部分的ではあるが、免疫細胞の動態と活性化を同時にみることができた。
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Strategy for Future Research Activity |
細胞移入の実験などにより、特定の免疫細胞の動態、活性化をより詳細に生体イメージングにより明らかにする。 また各種リンパ組織における生体イメージングの観察システムを構築する。
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