2013 Fiscal Year Annual Research Report
蛍光シグナルを用いた膜タンパク質シェディングのイメージング
Publicly Offered Research
Project Area | Mutli-dimensional fluorescence live imaging of cellular function and molecular activity |
Project/Area Number |
25113718
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Innovative Areas (Research in a proposed research area)
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Research Institution | Keio University |
Principal Investigator |
白壁 恭子 慶應義塾大学, 医学部, 講師 (00345315)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2015-03-31
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Keywords | 膜タンパク質 / シェディング / イメージング |
Research Abstract |
本研究は膜タンパク質の細胞外領域を可溶化するプロセシング機構“シェディング”をリアルタイムイメージングし、シェディングが局所的に起こるのか、起こるとしたらどのような場所で起こるのか、明らかにする事を目的としている。昨年度の研究から、強制発現したシェディングターゲットは内在性のシェディングターゲットに比べてシェディングを受けにくい事がわかった。そこで当初予定していたように強制発現したシェディングターゲットを観察するのではなく、内在性のシェディングターゲットを観察する事でシェディングをリアルタイムイメージングできないか検討した。その結果、 ・シェディングターゲットの1つであるM-CSF(macrophage-colony stimulating factor)受容体の細胞外領域に対する抗体で、マクロファージ細胞表面の内在性M-CSF受容体を効率よく蛍光染色できる事 ・M-CSF受容体抗体による蛍光染色像が細胞表面にドット状に観察される事 ・M-CSF受容体抗体で蛍光染色した後にシェディングを誘導する細胞外刺激であるLPS(lipopolysaccharide)を加えて培養すると、蛍光シグナルが減弱する事 が明らかとなり、内在性のM-CSF受容体は抗体と結合した状態でもLPS存在下で効率よくシェディングされる事が確認できた。その結果、M-CSF受容体抗体で蛍光染色した後に蛍光顕微鏡下でLPS刺激を加えれば、シェディングをリアルタイムイメージングできる可能性が示唆された。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
内在性のシェディングターゲットの細胞外領域を特異的に認識する蛍光抗体を用いれば、シェディングをリアルタイムイメージングできる可能性が示唆されたため。
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Strategy for Future Research Activity |
内在性のM-CSF受容体を特異的な抗体で蛍光染色してから、蛍光顕微鏡下でシェディング誘導刺激であるLPSを加えシェディングをリアルタイムイメージングできるか試みる。特にシェディングが局所的に起こるのかそれとも細胞表面で一様に起こるのか明らかにしたい。更に貪食が起こる場所でシェディングが特異的に起こっている可能性を検証するため、貪食とシェディングの同時リアルタイムイメージングを試みる。
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