2014 Fiscal Year Annual Research Report
カルシウムと細胞壁機能の相互制御
Publicly Offered Research
Project Area | Plant cell wall as information-processing system |
Project/Area Number |
25114506
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
藤原 徹 東京大学, 農学生命科学研究科, 教授 (80242163)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2015-03-31
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Keywords | カルシウム / カロース / カスパリー線 |
Outline of Annual Research Achievements |
植物は独立栄養生物であり、土壌の無機成分のみで生育することができる。土壌の無機栄養細胞壁を含む空間であるアポプラストを通じて輸送される。アポプラストを通過する間に栄養の組成が変化したり、細胞内の栄養濃度に影響するなどして、細胞壁は栄養の全体的な輸送に影響を及ぼす。その一方で、栄養は細胞壁に影響を及ぼす。本研究はその相互作用の一端をカルシウムを中心に明らかにすることを目的としている。 本研究は低カルシウム感受性と細胞壁組成の関係、およびカルシウム輸送と細胞壁の関係の二つの側面から研究を進めている。いずれの研究もシロイヌナズナの低カルシウム感受性変異株の解析が中心的な研究手法である。昨年度までの解析に引き続き、本年度は新たに別のカロ-ス合成酵素が欠損することによって、シロイヌナズナがカルシウム感受性になることを明らかにした。この変異株のカロース含量を定量したが、全体的なカロース含量とカルシウム欠乏感受性には明確な相違は見られなかった。また、新たに解析した変異株からカロース合成酵素以外の原因遺伝子がカルシウム欠乏感受性に関与していることを明らかにしつつある段階に至っている。 また、昨年度までに、別のカルシウム感受性変異株にはカスパリー線の形態に異常が見られることを明らかにしていたが、この原因となる遺伝子を同定し、そのカルシウム輸送に及ぼす影響について検討を進めたところ、カルシウムの地上部含量が高まっていることが見いだされた。 また、トマトのカルシウム欠乏感受性とカロース含量の相関を、果実について調査したところ、カルシウム感受性と果実のカロース蓄積量には相関が見られることが明らかになった。
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Research Progress Status |
26年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
26年度が最終年度であるため、記入しない。
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