2014 Fiscal Year Annual Research Report
植物の病原菌認識に伴うMAPKカスケードの活性化機構の解明
Publicly Offered Research
Project Area | Plant cell wall as information-processing system |
Project/Area Number |
25114517
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Research Institution | Kinki University |
Principal Investigator |
川崎 努 近畿大学, 農学部, 教授 (90283936)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2015-03-31
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Keywords | 免疫 / 信号伝達 / MAPK / 病原菌 |
Outline of Annual Research Achievements |
植物は、細胞膜上に存在する病原菌認識受容体を介して、病原菌の構成成分を認識し、迅速な免疫反応を誘導する。その免疫反応の誘導において、MAPキナーゼカスケードが極めて重要な働きをしていることが知られているが、植物では受容体からMAPキナーゼにどのように情報が伝達されているかが明らかになっていない。これまでに、病原菌の構成成分であるキチンを認識する受容体CERK1によりリン酸化される因子として細胞質リン酸化キナーゼであるPBL27を同定し、さらにPBL27がMAPカスケードの起点となるMAPKKKaと相互作用することが明らかとなった。さらに、pbl27変異体およびmapkkka変異体を用いた遺伝学的解析により、CERK1-PBL27-MAPKKKa-MKK4/MKK5-MPK3/MPK6のシグナル伝達系が示唆された。そこで、CERK1、PBL27、MAPKKKaの組換えタンパク質を調製し、PBL27によるMAPKKKaのリン酸化を解析したところ、PBL27がMAPKKKaのC末端側をリン酸化すること、さらにそのリン酸化反応には、PBL27がCERK1によるリン酸化により活性化されていることが必要であることがわかった。さらに、PBL27によってリン酸化されるMAPKKKaの6個のアミノ酸残基を特定し、それらのアミノ酸をアラニンに置換した変異タンパク質はmapkkka変異体を相補できないことがわかった。この結果は、MAPKKKaの活性化にはPBL27によるリン酸化が必須であることを示唆している。さらに、MAPKKKaがMKK4とMKK5の活性化モチーフをリン酸化することが明らかとなり、CERK1-PBL27-MAPKKKa-MKK4/MKK5-MPK3/MPK6のシグナル伝達系を生化学的にも証明することに成功した。
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Research Progress Status |
26年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
26年度が最終年度であるため、記入しない。
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