2014 Fiscal Year Annual Research Report
ウイルス感染時の細胞・個体レベルでの網羅的状態把握法の確立とその応用
Publicly Offered Research
Project Area | Molecular basis of host cell competency in virus infection |
Project/Area Number |
25115512
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Research Institution | Graduate School of Health Care Science, Jikei Institute |
Principal Investigator |
田中 恭子 滋慶医療科学大学院大学, 医療管理学研究科, 教授 (90374925)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2015-03-31
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Keywords | グループ相関 / ウイルス感染 |
Outline of Annual Research Achievements |
協同研究者の鈴木は、以前から、Lotka-Volterra (LV)方程式を基礎とし、振動システムの安定性についての数理モデルを研究しており、LVモデルの中にバランサーを加えることで平衡点が2点だったものが、無限数に増加することを見出していた(Suzuki Y., 21stDNA, Massachusetts, USA, Aug. 2015)。彼らは、このバランサーを加えたLVモデルが、フィードバック制御下で生産・消費を繰り返している生体内の物質やエネルギーの安定化にも応用されている機構であることを発表していた(Suzuki et al., eds. WSH 2011 and IWNC 2012, PICT 6, pp. 49-70, 2013)。 本研究は、鈴木の数理モデルを活用して、生物学的データの変動から、恒常性維持システムのバランサーとなっている要素の逆推定が可能ではないかという発想で行った。逆推定の計算システム開発には、和情報網の冨永氏の協力を得た。(Clustering Service: http://133.6.218.187:12123/)。本計算システムは無料のWebサービスとして公開しており、ユーザーは数万の要素からなる手持ちの時系列データから、相反するクラスタペアを抽出することができる。その後、相反クラスタの内容を調べることで、相反関係のバランサーとなっている候補要素を探索することが可能である。既に公開済みの遺伝子発現データを用いて、本Webサービスの評価を行ったところ、このアルゴリズムは、遺伝子発現パターンの負の相関関係に基づいて、特定の分子カスケードにおいて重要な役割を果たすバランサーを同定するために活用できることがわかった。システムのバランサーは、システム挙動の方向性を決定する要素であり、感染病の重症化や死亡を防ぐための有力な制御標的である。
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Research Progress Status |
26年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
26年度が最終年度であるため、記入しない。
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