2014 Fiscal Year Annual Research Report
聴覚視床‐皮質間の並列回路と回路間クロストークに関する研究
Publicly Offered Research
Project Area | Mesoscopic neurocircuitry: towards understanding of the functional and structural basis of brain information processing |
Project/Area Number |
25115725
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Research Institution | Kumamoto University |
Principal Investigator |
宋 文杰 熊本大学, 大学院生命科学研究部, 教授 (90216573)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2015-03-31
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Keywords | 聴覚皮質 / 内側膝状体 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究では、聴覚視床皮質間の並列回路と回路間相互作用の解明を目的にしている。これを達成するために、マウス聴覚皮質の各領野と視床内側膝状体腹側核との結合を調べた。光イメージング法を用いて、聴覚皮質の領野を同定し、逆行性トレーサを同定した領野の一つまたは複数に注入して、内側膝状体腹側核と皮質各領野との結合を調べる方法を用いた。これまで、皮質のAI野、AAF野とIAF野は内側膝状体腹側核から独立した入力を受けることを明らかにした(Takemoto et al., 2014)。また、AII野、UF野およびDP野についても、視床から独立した投射を受けることを示唆する結果を得た(Wangら、論文準備中)。従って、聴覚皮質のすべての領野と視床との間に並列回路が存在することを示すことができた。 並列回路間の相互結合を調べるために、皮質レベルでIAF野とAAF野との相互結合を逆行性トレーサを用いて調べた結果、互いに結合していることが示唆された。これをさらに検討するために、AAV8/mCherry-CreとAAV2/DIO-EGFPの混合ウイルスが順行性トレーサとして機能することを示し、それをIAFに注入した結果、AAFや内側膝状体に逆行性に細胞体が標識されることが認められずに軸索がAAFの浅層においてラベルされた。これらの結果により、視床皮質間の並列回路は皮質において、回路間の相互結合があることが示された。 混合ウイルスによる標識実験により、IAFからAAFへの投射以外に、IAFから非顆粒性島皮質への投射、並びに大脳皮質運動野への投射を新規に同定することができた。これらの結果を公表するための論文を現在準備している。
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Research Progress Status |
26年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
26年度が最終年度であるため、記入しない。
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