2014 Fiscal Year Annual Research Report
統合失調症脳内タンパク質群の発現解析-タンパク質多項目同時測定システムを用いて-
Publicly Offered Research
Project Area | Unraveling micro-endophenotypes of psychiatric disorders at the molecular, cellular and circuit levels. |
Project/Area Number |
25116520
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Research Institution | Fukushima Medical University |
Principal Investigator |
國井 泰人 福島県立医科大学, 医学部, 講師 (00511651)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2015-03-31
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Keywords | 統合失調症 / 死後脳 / プロテオーム |
Outline of Annual Research Achievements |
福島精神疾患死後脳バンクにおいて凍結保存された死後脳の前頭前皮質及び側坐核のサンプル各18例を採取し、また新潟大学脳研究所保管の年齢、性別、死後時間等をマッチさせた非精神神経疾患対照例を20例選定し、平成26年1月15日に前頭前皮質19例、側坐核17例の採取作業を行い、提供いただいた。これらの凍結脳サンプルについてELISA法を用いてDARPP-32及びCaNのタンパク質定量を行った。また、各サンプルについてGWASを行い、そのうちドパミン関連分子の遺伝子多型を抽出し(DRD2の下流にある遺伝子ANKK1の50 SNPs、DRD2の15 SNPs、DARPP-32の遺伝子であるPPP1R1Bの8 SNPs、CaNの遺伝子であるPPP3CAの37 SNPs)、タンパク定量データとの関連を解析した。 ELISAによるタンパク定量では、DARPP-32発現量は統合失調症側坐核で低下が認められ、CaN発現量では統合失調症前頭前皮質で上昇、側坐核で低下が認められた。これらの脳内タンパク質発現表現型と全ゲノム遺伝子多型解析によるドパミン関連分子の遺伝子多型との関連を解析したところ、PPP3CAにおけるrs2850369の遺伝子型が前頭前皮質におけるCaN発現量を、DRD2におけるrs4620755の遺伝子型が側坐核におけるDARPP-32発現量をそれぞれ予測することが分かった。また、PPP3CAにおけるrs2850369のTキャリア/ノンキャリアの相対危険度=1.86(>1)であり、Tキャリアでは統合失調症の発症リスクが約2倍高まることが判明した。
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Research Progress Status |
26年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
26年度が最終年度であるため、記入しない。
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