2014 Fiscal Year Annual Research Report
マイコプラズマGli349タンパク質の構造ダイナミクス解析
Publicly Offered Research
Project Area | Harmonized supramolecular machinery for motility and its diversity |
Project/Area Number |
25117504
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
新井 宗仁 東京大学, 総合文化研究科, 准教授 (90302801)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2015-03-31
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Keywords | タンパク質 / 立体構造 / マイコプラズマ / 滑走運動 / X線溶液散乱 |
Outline of Annual Research Achievements |
マイコプラズマの滑走運動は新規の運動様式であり、そのメカニズムの解明が重要課題である。この運動は、Gli349タンパク質が「足」のように機能し、構造変化することによって起きる。しかし、Gli349の運動機構を明らかにするためには、Gli349の詳細な立体構造とダイナミクスの解明が必要である。先行研究により、Gli349は約100残基の球状ドメインが18個連結した構造を持つことが示唆されている。そこで本研究では、Gli349を短い球状ドメインに断片化して、各々の立体構造とダイナミクスを解明したのち、それらを連結して再構築することにより、Gli349全体の詳細構造とダイナミクスの解明を目指す。 昨年度までの研究から、Gli349のK-L-Mリピート付近に対応する断片(KLM)は可溶性を持ち、構造解析が可能であることがわかった。そこで今年度は、KLM断片の詳細構造の解析を進めた。X線溶液散乱法により、KLMには3つの球状ドメインが存在することが示唆された。そこで、KLMに対してプロテアーゼ処理を行い、質量分析を行った結果、各球状ドメインの切れ目の位置(2ヶ所)を同定することができた。これらの位置で切断したタンパク質断片を作製し、X線溶液散乱法や円二色性スペクトル測定などにより構造解析を行ったところ、Gli349を構成する球状ドメインの切れ目の位置は、先行研究で予測されたリピート境界から数十残基程度ずれていることが明らかになった。 以上のようにして、Gli349タンパク質を構成する球状ドメインの境界位置を同定することに成功した。今後、同定されたドメイン境界で分割した各球状ドメインの詳細な立体構造とダイナミクスを、NMR法などを用いて解析していく予定である。この他に、NMR法やX線溶液散乱法などを用いて、タンパク質の立体構造、ダイナミクス、機能発現機構などに関する研究も行った。
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Research Progress Status |
26年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
26年度が最終年度であるため、記入しない。
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