2014 Fiscal Year Annual Research Report
真核生物鞭毛軸糸における運動調節超分子の規則的配列機構
Publicly Offered Research
Project Area | Harmonized supramolecular machinery for motility and its diversity |
Project/Area Number |
25117506
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Research Institution | Tokyo Institute of Technology |
Principal Investigator |
若林 憲一 東京工業大学, 資源化学研究所, 准教授 (80420248)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2015-03-31
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Keywords | 鞭毛・繊毛 / ダイニン / 微小管 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は、真核生物の鞭毛・繊毛の内部構造「軸糸」が共通して持つ長さ方向の周期的な構造の構築のしくみと、軸糸結合タンパク質が決まった場所に結合するしくみを、緑藻クラミドモナスを用いて明らかにすることを目的としている。 H26年度は、H25年に得られた成果である外腕ダイニンが長さ方向に24 nm周期で並ぶしくみについて、論文を発表することができた。外腕ダイニンは、その根元にある外腕ドッキング複合体(Outer Dynein Arm Docking Complex, ODA-DC)自体が24 nmの長さをもち、ODA-DCが連続的に結合することによってできあがった24 nm周期の土台の上に乗ることで24 nmの周期的結合を実現することがわかった。この成果は米国科学アカデミー紀要に掲載され、科学新聞1面でも取り上げられ、注目を集めた。その後、ODA-DCの構造位置決定に関わる可能性のあるタンパク質の同定と、その欠損ミュータントを得ることに成功した。 並行して、ラジアルスポークの結合のしくみについての研究を進めた。H25年度末にスイス・パウルシェラー研究所の石川尚博士と共同研究で行った、「ダイニン欠損に付随してラジアルスポークの一部を欠損している新奇クラミドモナスミュータント」の軸糸のクライオ電子線トモグラフィーデータの解析を行った。その結果、生化学的には失われているはずのラジアルスポークのサブユニットが、クライオ電顕像では失われていない可能性が示唆された。当該ラジアルスポークサブユニットは非常に壊れやすい構造であるが、凍結固定には耐える可能性があり、そのせいで生化学実験と構造研究の整合性がとれないのかもしれない。現在その可能性を追求している。
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Research Progress Status |
26年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
26年度が最終年度であるため、記入しない。
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[Journal Article] Cooperative binding of the outer arm docking complex underlies the regular arrangement of outer arm dynein in the axoneme2014
Author(s)
Owa, M., Furuta, A., Usukura, J., Arisaka F., King, S.M., Witman, G.B., Kamiya, R., and Wakabayashi, K.
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Journal Title
Proceedings of the National Academy of Sciences of the United States of America
Volume: 111
Pages: 9461-6
DOI
Peer Reviewed / Acknowledgement Compliant
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