2014 Fiscal Year Annual Research Report
転写制御因子によるDNA立体構造変化の光学的ナノ計測法開発
Publicly Offered Research
Project Area | Integral understanding of the mechanism of transcription cycle through quantitative, high-resolution approaches |
Project/Area Number |
25118513
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
井上 康志 大阪大学, 生命機能研究科, 教授 (60294047)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2015-03-31
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Keywords | 局在表面プラズモン / 転写制御 / 一分子計測 / DNA / ナノバイオロジー / SOX2 |
Outline of Annual Research Achievements |
金ナノ粒子とDNAから構成されるナノダイマーを、各々おもりとバネとみなし振動力学系として捉え、転写制御因子結合によるDNA構造変化前後での振動状態の変化からダイナミクスを解析する方法の確立を目指し、ナノダイマーの振動計測法の検討と装置の開発を進めた。レーザー光(575 nm)を電気光学変調器で強度変調し、液中のナノダイマーに照射することで、ポンプ光としてナノダイマーを励振させ、同時に、異なる波長のレーザー光(532 nm)をプローブ光としてナノダイマーに入射し、振動するナノダイマーにより変調を受けた散乱光をアバランシェフォトダイオードにより検出し、ロックインアンプにより振動成分のみを抽出した。ポンプ光成分はバンドパスフィルターにより除去した。ポンプ光とプローブ光の各々の進行方向は直交、同軸など幾つか実験を通して検討した結果、同軸が適していると結論づけた。0次透過光はマスクで除去し、散乱光成分のみを検出し、検出器のダイナミックレンジを確保した。検出した散乱光の信号はナノダイマーを理想的な調和振動子とみなしたときの共鳴周波数近傍付近を含む100kHzから10MHzまでの間で振動周波数を連続的に掃引し、ロックイン検出を行った。ナノダイマーを含んだ溶液では、864.8 kHzで振動ピークが観察され、ピーク幅は約100 Hz程度であると同時に、振動ピークの前後で位相が180°変化することも確認した。また、溶媒等の影響を調べるため、溶液中に金ナノ粒子だけを分散した系、一本鎖DNAが結合した金ナノ粒子だけを分散した系、純水だけの系、それぞれで同様の振動計測を行ったが、振動ピークは観察されなかった。これらのことから、ナノダイマーの共鳴振動により変調を受けたプローブ光だけを干渉信号として検出できることを見出した。さらに、電子線描画装置を用いたナノダイマーのアレイ化の検討も行った。
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Research Progress Status |
26年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
26年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(2 results)