2013 Fiscal Year Annual Research Report
造血幹細胞におけるMafBの機能解析
Publicly Offered Research
Project Area | Molecular mechanisms of cell fate determination in the cells that undergo stepwise differentiation to multiple pathways |
Project/Area Number |
25118704
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Innovative Areas (Research in a proposed research area)
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Research Institution | University of Tsukuba |
Principal Investigator |
高橋 智 筑波大学, 医学医療系, 教授 (50271896)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2015-03-31
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Keywords | 発生・分化 / 遺伝子 / 細胞・組織 / 再生医療 / 動物 |
Research Abstract |
1. MafB 領域GFP ノックインヘテロマウスのGFP 発現造血幹細胞のin vivo における機能解析:これまでの解析で、GFP 陽性造血幹細胞がリンパ球系に分化傾向を有するγおよびδ細胞であることを明らかにしたが、引き続きその詳細を解析した。MafB欠損の造血幹細胞は正常の造血幹細胞と比較して、造血再建能が低い傾向が認められた。 2. MafB 欠損による造血幹細胞の分化能の解析:これまでの報告からMafB 欠損により、造血幹細胞は単球・マクロファージに選択的に分化する性質を有することが示されているが、GFPを用いて欠損細胞を分取し、MafB 欠損により造血幹細胞がそのような細胞運命決定の偏りを示すかを明らかにした。MafB欠損造血幹細胞は、破骨細胞へ分化しやすいことが、試験管内培養系で明らかとなった。 3. 造血幹細胞でのMafB の機能解析:H23~24 の研究により、MafB を発現している造血幹細胞の分画の存在を明らかにしたが、MafB が造血幹細胞でどのような遺伝子群を制御しているかをMafB欠損造血幹細胞と正常造血幹細胞との比較から解析した。現在のところ明らかに発現に変化が認められる遺伝子は同定出来ていない。 4. MafB 欠損単球・マクロファージのM1/M2 型マクロファージとしての機能解析:組織特異的なM1/M2 型マクロファージへの分化決定についてのMafB の機能解析を行った。その結果、動脈硬化巣での泡沫細胞の維持にMafBが必須であることを明らかにした。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
本研究の造血幹細胞機能解析に必須な骨髄移植系は時間がかかったが既に確立されており、順調に結果が得られている。また、単球・マクロファージ系の分化誘導系も確立されており、破骨細胞の分化誘導系も確立された。さらに動脈硬化巣のマクロファージにおけるMafBの機能解析の論文をNature Communicationsに発表することができた。
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Strategy for Future Research Activity |
これまでの研究で確立された方法を用いて、造血系細胞分化におけるMafBの機能の全体像を明らかにしたい。
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Research Products
(3 results)
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[Journal Article] MafB promotes atherosclerosis by inhibiting foam-cell apoptosis.2014
Author(s)
Hamada M, Nakamura M, Tran MT, Moriguchi T, Hong C, Ohsumi T, Dinh TT, Kusakabe M, Hattori M, Katsumata T, Arai S, Nakashima K, Kudo T, Kuroda E, Wu CH, Kao PH, Sakai M, Shimano H, Miyazaki T, Tontonz P, Takahashi S.
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Journal Title
Nature Communications
Volume: 5
Pages: 3147
DOI
Peer Reviewed
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