2013 Fiscal Year Annual Research Report
胚中心B細胞から記憶B細胞への運命決定機構
Publicly Offered Research
Project Area | Molecular mechanisms of cell fate determination in the cells that undergo stepwise differentiation to multiple pathways |
Project/Area Number |
25118730
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Innovative Areas (Research in a proposed research area)
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Research Institution | Tokyo University of Science |
Principal Investigator |
北村 大介 東京理科大学, 生命医科学研究所, 教授 (70204914)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2015-03-31
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Keywords | 免疫学 / 記憶B細胞 / 胚中心 / B細胞 |
Research Abstract |
記憶B細胞は主に胚中心において親和性成熟を経て分化するが、その分化誘導に必要な転写因子は不明である。記憶B細胞には特有のマーカーがなく、その数も僅少であるためin vivoでその分化過程を追うことは困難であり、また、ナイーブB 細胞から胚中心B細胞を経て記憶B細胞に分化する過程を再現する培養系が望まれていた。私たちが構築した誘導性胚中心B(iGB)細胞培養系では、ナイーブB細胞から大量の胚中心様B細胞を増殖させ、それをマウスに移入することにより記憶B細胞を誘導できる。この系を基本として、本年度は胚中心B細胞から記憶B細胞への分化誘導に関わる因子群を同定することを目標とした。 iGB細胞を最初にIL-4を用いて培養したiGB-4細胞はマウスに移入後、記憶B細胞様のiMB細胞となるが、IL-4の後にIL-21で培養したiGB-21細胞はマウスの骨髄に移行しプラズマ細胞となる。また、このiGB細胞の記憶B細胞への分化能とgp49の発現が相関し、Blimp1遺伝子の発現が逆相関する。そこで、iGB-4細胞に選択的に発現する遺伝子の中からgp49とBlimp1の発現を指標に記憶B細胞系列への分化を促進する転写因子の遺伝子を選択し、さらに、in vivoにおけるiMB細胞形成能により絞り込んだ。その結果、まずBach2に着目した。Bach2欠損マウス由来のiGB細胞はin vivoでiMB細胞を形成せず、また、このマウスではT依存性免疫応答が著しく低下していた。さらに、Bach2 Blimp1二重欠損マウスを免疫したところ、クラススイッチと胚中心形成はある程度回復したが、記憶B細胞は形成されなかった。よって、Bach2欠損による記憶B細胞形成不全の原因はBlimp1の脱抑制以外にあると考えられた。Bach2と同様に、Spi-BもBlimp1の発現を抑制し、iMB細胞形成に促進的に働いた。さらに、Spi-BはPax5やBach2の発現を増強させた。現在、IgG1+ B細胞特異的Spi-B欠損マウスにおける免疫応答を解析している。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
上述の結果を受けて、Blimp1欠損マウスと比較しBach2 Blimp1二重欠損マウスのiGB-4細胞で発現が変動する遺伝子を同定し、それらの機能を解析している。また、IgG1+ B細胞特異的Spi-B欠損マウスにおけるT依存性免疫応答の解析も詳細に行っており、特に、記憶B細胞の形成とその応答の異常について確認中である。さらに、それら以外の候補となる転写因子についても解析を進めている。
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Strategy for Future Research Activity |
Blimp1欠損マウスと比較しBach2 Blimp1二重欠損マウスのiGB-4細胞で発現が増加した遺伝子の1つであるCdkn2a (p16) の役割を解析する。それ以外の、二重欠損マウスのiGB-4細胞で発現が増加した、あるいは減少した遺伝子についてもiGB細胞培養系を用いてそれらの機能を解析する。iGB細胞系において記憶B細胞分化への関与が示唆されたものについては、そのノックアウトマウスを入手し、T依存性免疫応答を解析する。さらに、Spi-Bにより直接発現制御される遺伝子を決定し、その制御機構を解明する。
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Research Products
(5 results)
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[Journal Article] Germinal center dysregulation by histone methyltransferase EZH2 promotes lymphomagenesis.2013
Author(s)
Caganova, M., Carrisi, C., Varano, G., Mainoldi, F., Zanardi, F., Germain, P.L., George, L., Alberghini, F., Ferrarini, L., Talukder, A.K., Ponzoni, M., Testa, G., Nojima, T., Doglioni, C., Kitamura, D., Toellner, K.M., Su, I.H., Casola, S.
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Journal Title
J. Clin. Invest.
Volume: 123
Pages: 5009-5022
DOI
Peer Reviewed
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