Publicly Offered Research
Grant-in-Aid for Scientific Research on Innovative Areas (Research in a proposed research area)
今年度の主な成果は以下の2点である.(1) 認知粒度に基づくASDの社会コミュニケーション障害の説明理論の検討自閉症スペクトラム障害(ASD)はDSM-5によって1)社会的コミュニケーション障害と2)限定された興味,常同行動という明確に分かれた二つの特徴によって規定されている.後者の特徴は誤差に対する許容性の小ささによって説明されている.本研究では,目的志向的な世界の分節における認知粒度の小ささによって,他者の心が読めないという前者の特徴も説明可能であるという仮説を導いた.また,この仮説を検証するために,Webブラウザを用いたオンライン実験を行った.(2) ASD児が目的レベルでの振舞い抽象化方法を獲得することを支援するロボット(定型性逸脱人工物)の構築ASD者の定型性への選好という特質を利用し,ASD児が単機能ロボットの振舞いの規則性を発見した後,ロボットが段階的に定型的振舞いを逸脱することで,振舞いの抽象化粒度の拡大を促し,目的(意図)レベルでの抽象化方法を獲得することを支援するロボットを作成した.
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
(1) ASD児の発達を支援するためのロボット設計に活かすことが可能な理論の構築を行った.(2) 定型性逸脱人工物の基本設計を行い,プロトタイプを作成した.
定型性逸脱人工物を実際にASD児とインタラクションさせることによって,発達支援が可能であるかどうかの検証を行う.
All 2013
All Journal Article (1 results) Presentation (4 results)
日本ロボット学会誌
Volume: 31(9) Pages: 18-21
10.7210/jrsj.31.846