2014 Fiscal Year Annual Research Report
ストレス環境が根端成長に及ぼす影響の数理モデル解析
Publicly Offered Research
Project Area | Integrated analysis of strategies for plant survival and growth in response to global environmental changes |
Project/Area Number |
25119707
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Research Institution | Tokyo Gakugei University |
Principal Investigator |
岩元 明敏 東京学芸大学, 教育学部, 准教授 (60434388)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2015-03-31
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Keywords | 数理モデル解析 / 根端成長 / ストレス環境 |
Outline of Annual Research Achievements |
本年度は、環境ストレスの1つであるアルミニウムが根端成長に及ぼす影響の数理モデル解析と解析手法そのものの改善に取り組み、主に以下の2つの研究成果が得られた。 まず、アルミニウムが根端成長に及ぼす影響を明らかにするため、中濃度の塩化アルミニウムを含む寒天培地上で育成したシロイヌナズナの根端を細胞動力学的手法(期間成長を細胞レベルで定量化する解析手法)で解析した。その結果、アルミニウムを含まない培地上の根端と比べて、体積増大速度には大きな影響はなかった。一方で、細胞体積は根端全域で最大20%程度減少しており、それにともない細胞増殖率については根端全体で若干の上昇が見られた。しかし、細胞増殖域の大きさには顕著な違いは見られなかった。さらに、こうして得られた根端成長のデータに対して独自の数理モデルによる解析を行い、ゲノム複製、体積増大、器官維持の各コスト値(大きいほど各成長側面の効率が低いことを示す)を算出した。その結果、アルミニウムを含む培地の根端ではゲノム複製コストが20%程度低下したものの、体積増大コストは約3倍、器官維持コストは約2倍と大きく増加していた。細胞動力学的解析の結果も合わせて考えると、アルミニウムを含む培地上で育成した根端では、体積増大コストが上昇しているにもかかわらず、アルミニウムを含まない培地上の根端とほぼ同じ体積増大速度を維持していることになる。これはアルミニウムにより体積増大の面でより負担の大きい根端成長となっており、その後の伸長阻害につながっていることが示唆される。 成果の2つめは、数理モデル解析のための根端伸長速度の測定ソフトウェアを新たに開発したことである。この新規に開発したソフトウェア”Neo Measure”では、従来のソフトウェアに比べて計算の精度及び時間が顕著に改善された。このソフトウェアはインターネット上で公開予定である。
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Research Progress Status |
26年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
26年度が最終年度であるため、記入しない。
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[Journal Article] Transcriptional repression by MYB3R proteins regulates plant organ growth2015
Author(s)
K Kobayashi, T Suzuki, E Iwata, N Nakamichi, T Suzuki, P Chen, M Ohtani, T Ishida, H Hosoya, S Muller, T Leviczky, A Pettko-Szandtner, Z Darula, A Iwamoto, M Nomoto, Y Tada, T Higashiyama, T Demura, J H Doonan, M Hauser, K Sugimoto, M Umeda, Z Magyar, L Bogre, M Ito
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Journal Title
EMBO Journal
Volume: 未定
Pages: 未定
Peer Reviewed
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