2014 Fiscal Year Annual Research Report
ヒストン修飾を介した植物の乾燥ストレス適応機構の解析
Publicly Offered Research
Project Area | Integrated analysis of strategies for plant survival and growth in response to global environmental changes |
Project/Area Number |
25119724
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Research Institution | The Institute of Physical and Chemical Research |
Principal Investigator |
関 原明 独立行政法人理化学研究所, 環境資源科学研究センター, チームリーダー (80281624)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2015-03-31
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Keywords | 植物 / 遺伝子 / 環境ストレス適応 / ヒストン修飾 |
Outline of Annual Research Achievements |
植物は急激な環境変化に対応するために、複雑な適応システムを備えていることが知られている。近年、このシステムにはヒストン修飾を介した転写(後)制御機構が関与する事が示唆されてきている。 これまでの解析から、シロイヌナズナのヒストン脱アセチル化酵素遺伝子hda6の変異株では、乾燥ストレス条件下で酢酸合成系の遺伝子が強く発現し内在性の酢酸量が増加していることがわかっている。また、シロイヌナズナの乾燥耐性付与にはHDA6によって直接制御される酢酸発酵経路の活性化が必須であることや、シロイヌナズナに酢酸を直接与えるだけで生長阻害もなく植物に強い乾燥耐性を付与可能であることを明らかにしている。今年度は、酢酸処理による乾燥耐性獲得機構の解明をめざして、酢酸で前処理後乾燥ストレス処理時までの過程におけるトランスクリプトームをシロイヌナズナカスタムオリゴマイクロアレイ(本申請代表者グループで新規にデザイン、60K、アジレント)を用いて詳細な解析(8つのタイムポイント:無処理、酢酸処理後1、3、6、9日、さらに乾燥処理後6、9、12日目)を進め以下の知見を得た。 1)酢酸前処理した場合、水で前処理した場合(コントロール)に比べて2,400個の遺伝子で発現が変動していた。酢酸前処理後の乾燥処理過程で、コントロール(水で前処理後の乾燥処理過程)に比べて941個の遺伝子の発現変化が確認された。 2)これらの発現データをもとにPCA解析を行ったところ、酢酸で前処理1日目の発現プロファイルがコントロール条件(水で前処理1日目)と比べて大きく異なっていることがわかった。 3)乾燥ストレス処理時における代表的な乾燥ストレス誘導性遺伝子の発現が、酢酸で前処理した場合コントロール条件(水で前処理した場合)に比べて遅れて発現誘導される傾向が観察された。
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Research Progress Status |
26年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
26年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(8 results)
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[Journal Article] Chromatin changes in response to drought, salinity, heat, and cold stresses in plants.2015
Author(s)
Kim, J.M., Sasaki, T., Ueda, M., Sako, K. and Seki, M.
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Journal Title
Frontiers in Plant Science (Research Topic title: "Epigenetic Mechanisms of Plant Responses to the Environment”, hosted by Drs. Keqiang Wu and Yuhai Cui)
Volume: 6
Pages: 114
DOI
Peer Reviewed / Open Access / Acknowledgement Compliant
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