2013 Fiscal Year Annual Research Report
分子量約1000万の巨大粒子ボルトの脂質ラフト認識機構の解明
Publicly Offered Research
Project Area | Structural basis of cell-signalling complexes mediating signal perception, transduction and responses |
Project/Area Number |
25121721
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Innovative Areas (Research in a proposed research area)
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
田中 秀明 大阪大学, たんぱく質研究所, 准教授 (40346169)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2015-03-31
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Keywords | ボルト / 脂質ラフト / X線結晶構造解析 |
Research Abstract |
本研究では、ボルトが働く場である脂質ラフトにどのようにして結合するのかを原子レベルで解明することを目指す。ボルトは脂質ラフトに結合する際、粒子外殻を形成するタンパク質MVPの一部(Shoulder domain)を使って脂質ラフトに特有の構成成分(コレステロール等)を認識すると考えられ、これら各成分とボルトの複合体結晶の作成を目指す。これまで複数の化合物をボルトの結晶に振とうしてX線回折強度データを収集したが、差フーリエによって化合物の電子密度を確認することはできていない。また、本研究では、3オングストローム以上の高分解能で側鎖の配置まで正確に決定し、化合物結合時と非結合時の構造を比較する事も目的としているが、昆虫細胞で発現したボルト粒子の良質な結晶作成に成功し、SPring-8のBL44XUにおける回折実験で2.8オングストローム分解能の回折点を得る事が可能となった。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
ボルトに結合する化合物の探索はまだ出来ていないが、ボルトの高分解能構造決定を目指した研究は順調に進んでいる。
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Strategy for Future Research Activity |
ボルトに結合する脂質ラフト成分の探索について、結晶へのソーキングだけでなく、共結晶化によっても合わせて行って行く。また、今年度前半に2.8オングストローム分解能の回折強度データを収集し、今年度内の高分解能構造決定を目指す。
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