2014 Fiscal Year Annual Research Report
両生類四肢再生開始メカニズムの確定とその応用への可能性の探索
Publicly Offered Research
Project Area | Molecular mechanisms underlying reconstruction of 3D structers during regeneration |
Project/Area Number |
25124707
|
Research Institution | Okayama University |
Principal Investigator |
佐藤 伸 岡山大学, その他部局等, 准教授 (90512004)
|
Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2015-03-31
|
Keywords | 四肢再生 / 過剰肢付加モデル |
Outline of Annual Research Achievements |
有尾両生類は四肢と言う非常に複雑な器官を再生できるが、我々高等脊椎動物は四肢のような複雑な器官はもとより、構造的には比較的単純な器官でさえ再生させることができない。有尾両生類の四肢再生機構を解明し、その機構を高等脊椎動物に応用することが最終的なゴールになる。 本研究提案内では、先年度目算を付けた再生誘導物質の特定とその応用に焦点を当てている。過剰肢付加モデルと言う世界でも我々しか持たない技術を使用し、再生物質の特定に努めた。結果、FGF2,FGF8,BMP2(7)という3物質が再生誘導物質として確定できることを発見した。皮膚の損傷部に、上記FGF2+FGF8+BMP2を添加することで、有尾両生類(メキシコサラマンダー&イモリ)で四肢の再生反応を引き起こせることに成功した。FGF2+BMP7、FGF8+BMP7と言った2因子でも再生の誘導は可能ではあったが、その誘導効率は著しい減退を示した。また、BMP4+FGF2+FGF8は全くの効果を持たないことも明らかになった。これらの効果の差は、今後下流因子の関与などの解析するうえでの礎になるものだといえるだろう。この成果は、我々が発見した再生誘導物質が単にメキシコサラマンダーと言う単一種で通用するものではなく、比較的範囲の広い動物に使用できる可能性を提示しているものと考える事ができる。本研究提案内では、損傷部に長期間目的タンパク質を留まらせるための「キャリアー」の改善も行い、今後の他動物(高等脊椎動物)への応用を睨んだ予備的データの収集も行えたことは隠れた大きな成果だと考えられる。
|
Research Progress Status |
26年度が最終年度であるため、記入しない。
|
Strategy for Future Research Activity |
26年度が最終年度であるため、記入しない。
|