2014 Fiscal Year Annual Research Report
新しいモデル動物を用いたNASH発症の分子機構の解明
Publicly Offered Research
Project Area | Molecular Basis and Disorders of Control of Apetite and Fat Accumulation |
Project/Area Number |
25126705
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Research Institution | Tokyo Medical and Dental University |
Principal Investigator |
菅波 孝祥 東京医科歯科大学, 医歯(薬)学総合研究科, 教授 (50343752)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2015-03-31
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Keywords | 非アルコール性脂肪性肝炎 / マクロファージ / 慢性炎症 / 線維化 / 異所性脂肪 |
Outline of Annual Research Achievements |
1)肝臓CLS形成の分子機構に関する研究; ケモカイン受容体CCR2を欠損するマウスの骨髄をMC4R-KOマウスに移植したところ、脂肪組織CLS形成を伴う慢性炎症性変化は顕著に抑制されたが、肝臓CLS形成や肝線維化は全く抑制されなかった。脂肪組織CLSと肝臓CLSは、ともにF4/80(+):CD11c(+)マクロファージで構成されるが、マクロファージの由来や動態に差異を認めることが明らかになった。CD11cプロモーター制御下にヒトジフテリア毒素受容体を発現するトランスジェニックマウス(CD11c-DTR Tg)の骨髄をMC4R-KOマウスに移植し、NASHを発症後にジフテリア毒素を投与することにより、CD11c陽性細胞を消去した。この時、代表的な線維化促進分子TGF-βの発現は完全に抑制されたことより、肝臓CLSが肝線維化の起点となることが確認された。 2)薬効評価系としてのMC4R-KOマウスの意義に関する研究; 代表的なn-3多価不飽和脂肪酸であるEPAをMC4R-KOマウスに投与し、NASHに対する効果を検討した。高脂肪食負荷開始とともにEPAを投与する発症予防効果の検討では、脂肪肝の抑制、肝臓CLS形成の抑制、肝線維化の抑制が認められたが、炎症性サイトカイン発現には影響を及ぼさなかった。さらに、NASHを発症後にEPAを投与することにより、EPAの治療効果も確認した。従来より、肝脂肪蓄積に対するEPAの効果が知られていたが、肝臓CLS形成や肝線維化に対する効果が明らかになり、NASHに対するEPAの有効性が示唆された。
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Research Progress Status |
26年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
26年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(6 results)