2013 Fiscal Year Annual Research Report
多系統型脊髄小脳失調症の遺伝子同定
Publicly Offered Research
Project Area | Personal genome-based initiatives toward understanding bran diseases |
Project/Area Number |
25129703
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Innovative Areas (Research in a proposed research area)
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Research Institution | Tokyo Medical and Dental University |
Principal Investigator |
石川 欽也 東京医科歯科大学, 医学部附属病院, 講師 (30313240)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2015-03-31
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Keywords | ゲノム / 神経疾患 |
Research Abstract |
本研究の目的は、特徴的な多系統の障害を来す常染色体優性遺伝性脊髄小脳変性症(SCA)の原因を解明することである。これまでに本家系の発症者2名にエクソーム解析と家系内での連鎖解析を進めた結果、原因が非翻訳領域に存在する可能性が高くなっていた。このため、本年度発症者1名の全ゲノム・リシークエンシングを行い、非翻訳領域の繰り返し配列の異常伸長を特に遺伝子座候補領域を重点的に探索し、解明することを目標とした。また、新たに得られた患者の検体を追加し、3人目のエクソーム解析を行った。 その結果、連鎖解析によって候補領域をそれまでの領域より限定化することができた。また、全ゲノムシークエンスも2014年2月に完了し、そのデータ解析を開始したところで平成25年度を終了した。 また、類似する臨床的特徴を有する家系が新たに見つかり、その患者でのエクソーム解析も行った。その結果、最初の家系でエクソーム解析の範囲で認められた新規遺伝子変化は、この第2家系の発症者1名には見いだされなかった。このことは、この2家系が異なる遺伝子異常による疾患である可能性や、現在見出している遺伝子異常の近傍に共通する真の原因がある可能性などを示している。 平成26年度は最初の家系内の発症さ3名で共通する遺伝子変化や、全ゲノム解析の結果の解析を進め、原因遺伝子の同定に至ることを期待している。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
研究計画の通りである。
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Strategy for Future Research Activity |
平成26年度早期に全ゲノム解析の結果をサンガー法などで検証し、患者特有の遺伝子変化を限定化する。本家系のみでの原因同定は困難であることが予想されるため、他の家系や本研究者以外の研究者のリソースを探索するなどの、新たな展開を行う。
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Research Products
(4 results)
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[Journal Article] Abnormal RNA structures (RNA foci) containing a penta-nucleotide repeat (UGGAA)n in the Purkinje cell nucleus is associated with spinocerebellar ataxia type 31 pathogenesis.2013
Author(s)
Niimi Y, Takahashi M, Sugawara E, Umeda S, Obayashi M, Sato N, Ishiguro T, Higashi M, Eishi Y, Mizusawa H, Ishikawa K(corresponding author).
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Journal Title
Neuropathology
Volume: 33(6)
Pages: 600-611
DOI
Peer Reviewed
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