2014 Fiscal Year Annual Research Report
Rad18によるヒストンH2Aのユビキチン化修飾を介した細胞周期制御機構
Publicly Offered Research
Project Area | Coupling of replication, repair and transcription, and their common mechanism of chromatin remodeling |
Project/Area Number |
25131715
|
Research Institution | Kumamoto University |
Principal Investigator |
立石 智 熊本大学, 発生医学研究所, 講師 (00227109)
|
Project Period (FY) |
2013-06-28 – 2015-03-31
|
Keywords | Rad18 / ヒストン / ユビキチン / 転写 |
Outline of Annual Research Achievements |
Rad18がヒストンタンパクをユビキチン化してエピジェネティクな遺伝子制御をしている可能性をさぐるため、in vitroでRad18タンパクがヒストンタンパクを修飾するか試験した。その結果、Rad18タンパクはヒストンH2Aのユビキチンライゲース(E3)であることがわかった(未発表データ)。放射線の照射により形成されるDNA切断に応答して、Rad18が少なくとも一部のヒストンH2Aをユビキチン化すると思われる。ヒトRad18遺伝子の有無、またはDNA損傷の有無により、特定の遺伝子の転写が増加または減少している例がみられた。このため、Rad18がヒストンをユビキチン化することを介して、特定の遺伝子の発現を調節している可能性が高いことがわかった。次にChk2遺伝子による細胞死の研究を行った。Chk2欠損マウスの皮膚にUVを照射した結果、早期に皮膚がんが形成されることがわかった。Chk2欠損マウスからES細胞を調整し、解析に用いた。Chk2欠損ES細胞は、野生型(WT)ES細胞に比べて、UV照射後の生存率が高いことがわかった。またUV照射後の染色体異常頻度が有意に高かった。以上の結果より、Chk2は、DNAが傷害された細胞を生体内から排除して発がんを抑制すると推測した。次に、Chk2がmitotic catastrophe (分裂期細胞死)に関与しているか検討した。WTまたはChk2欠損ES細胞に蛍光タンパク融合ヒストンタンパクを発現させ、細胞分裂の過程をタイムラプスで観察した。WT ES細胞にUVを照射後に細胞分裂期に入った細胞は中期で核と細胞膜が崩壊する像が見られた。これが「分裂期細胞死」であると思われる。Chk2欠損ES細胞はUVを照射しても増殖し、分裂期細胞死像はみられなかった。
|
Research Progress Status |
26年度が最終年度であるため、記入しない。
|
Strategy for Future Research Activity |
26年度が最終年度であるため、記入しない。
|
-
[Journal Article] RAD18 activates the G2/M checkpoint through DNA damage signaling to maintain genome integrity after ionizing radiation exposure.2015
Author(s)
Sasatani, M., Xu, Y., Kawai, H., Cao, L., Tateishi, S., Shimura, T., Li, J., Iizuka, D., Noda, A., Hamasaki, K., Kusunoki, Y., Kamiya, K.
-
Journal Title
PLos One
Volume: 10
Pages: e0117845
DOI
Peer Reviewed / Open Access
-