2013 Fiscal Year Annual Research Report
触感空間と皮膚変形量空間の多次元対応を用いた質的表現からの触感生成技術
Publicly Offered Research
Project Area | Integrative studies of neural mechanisms and advanced information technologies for perception of material and surface qualities |
Project/Area Number |
25135717
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
岡本 正吾 名古屋大学, 工学(系)研究科(研究院), 助教 (10579064)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2015-03-31
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Keywords | ハプティクス / 触感 / 皮膚変形 / 指腹 |
Outline of Annual Research Achievements |
触感は複数の独立因子から成る多次元な空間で表現される.この触感空間と対応する指腹の皮膚変形を特定することは,触感を理解し,工学的再生技術につなげる鍵となる.しかしながら,多次元の触感空間と対応する皮膚変形空間は特定されていなかった.本応募課 題は,皮膚変形の時系列情報を触感に影響する物理量空間の基軸と捉え,触感に影響する物理量と多次元の触感空間を対応付けることを可能とした.上記を実現するために,A) 素材を能動的に触察している指腹の皮膚変形を計測する技術および,B) 多次元触感空間と物理量空間を対応付ける技術を開発した. A) 人の指腹が素材を触察しているときのせん断変形をμm オーダで計測する技術はこれまでにない.本研究では,小型高精度の加速度センサを用いて,指腹のせん断変形を推定した.加速度センサを指の側面に接着し,指腹側面の変形を計測した.加振機で加えた振 動を基に,指腹のせん断変形の周波数伝達関数を特定し,側面の変位とせん断方向の変位を関係づけた.触感分析のためのセンサとしてサブμm オーダの精度を実現した. B) 触感空間と物理量空間が対応するように,物理量空間の基底(皮膚変形のスペクトラム)ベクトル群を決定した.①心理学の手法で知られた類似度比較法を用いて,30 種程度の素材から,触感の多次元空間を構築した.空間の基底は,形容詞である.②素材を触 察したときの指腹の皮膚変形の時系列情報から,振幅スペクトラムを計算し,皮膚の機械受容器の周波数応答特性や,触覚の周波数弁別閾を根拠とし,このスペクトラムを10 程度のサブバンドに分割した.因子分析を用いて,これら素材を3次元の空間に配置した.③①で得られた触感空間と②で得られた物理量空間上での素材の配置がもっとも類似するように,振幅スペクトラムのサブバンドの幅を調整した.こうして決定された物理量空間は,触感空間と対応する.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
1: Research has progressed more than it was originally planned.
Reason
26年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
26年度が最終年度であるため、記入しない。
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