2014 Fiscal Year Annual Research Report
触覚的質感視の脳イメージング研究
Publicly Offered Research
Project Area | Integrative studies of neural mechanisms and advanced information technologies for perception of material and surface qualities |
Project/Area Number |
25135720
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
山本 洋紀 京都大学, 人間・環境学研究科(研究院), 助教 (10332727)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2015-03-31
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Keywords | 視覚 / 触覚 / テキスチャー / 質感 / fMRI / デコーディング / MVPA |
Outline of Annual Research Achievements |
わたしたちはモノを見るだけで、その触覚的な質感を瞬時に感じ取る事ができる。このような触覚的質感視の能力は、視覚系・触覚系の協調的な働きによって実現されていると我々は考えている。この仮説を検証するため、布の硬さ・柔らかさを、視覚のみあるいは触覚のみで判断しているときの脳活動をfMRIで測定した。仮説が正しければ、布を見るだけで、布を触った時に似た脳活動が生起すると予想される。 被験者として15人のナイーブな健常成人が参加した。刺激は柔らかい羊毛生地とかたいデニム生地の2種類だった。視覚刺激として、これらの布を波状の物体に貼り付け、斜め上から照明をあてた状態で回転しているときの映像を用いた。視覚呈示条件では、被験者はこの刺激動画を右目で4秒間観察した。触覚呈示条件では、被験者は右手で布を握るように4秒間触った。触覚呈示と視覚呈示はランダムな順序・タイミングで行われた。被験者の課題は、現在呈示されている布の硬さが、1つ前に呈示された布よりもかたいか、柔らかいか、同じか、わからないかを判断し、ボタン押しで報告することだった。 触覚呈示中と視覚呈示中で似た脳活動を示す脳領域を探索するため、脳活動から呈示された刺激の種類を復号化するマルチボクセルパターン解析の一種であるサーチライト解析を行った。具体的には、触覚呈示中の脳活動パターンを用いて学習した分類器を用いて、視覚呈示中の脳活動から刺激の種類を予測できる領域を探索するクロスデコーディング解析を行った。その結果、左頭頂連合野(VIP)付近に視覚・触覚間で類似した脳活動パターンがみられた(平均予測成功率 ~ 60%、P < 0.01, Bootstrap検定, 多重比較補正なし)。この結果は、触覚的質感視にはVIPの活動が関与していることを示唆している。
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Research Progress Status |
26年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
26年度が最終年度であるため、記入しない。
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