2014 Fiscal Year Annual Research Report
質感の変化による選好性の変化と前頭葉眼窩部の役割
Publicly Offered Research
Project Area | Integrative studies of neural mechanisms and advanced information technologies for perception of material and surface qualities |
Project/Area Number |
25135721
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
船橋 新太郎 京都大学, こころの未来研究センター, 教授 (00145830)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2015-03-31
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Keywords | 前頭葉眼窩部 / 選好性判断 / 快情動 / サル / 視覚刺激 / 単一ニューロン活動 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究では、選好性に影響を与える視覚パラメータの行動学的検討と同時に、選好性判断に関わる前頭葉眼窩部の役割を検討した。行動研究によりサルは特定の視覚刺激に対して選好性を示し、この刺激は同時に報酬としての効果をもつことが明らかにされている。 視覚刺激に対する選好性の神経メカニズムを検討する目的で、2頭のサルより218個の単一ニューロン活動を前頭葉眼窩部から記録し、解析した。注視点を注視している間に、50枚の視覚刺激や、その色を取り除いた刺激、鮮明度を変えた刺激を順次呈示し、刺激に対するニューロン応答を検討した。大部分のニューロンで応答潜時250-300msの一過性の興奮性応答が観察され、その多くで刺激に対する選択性が観察された。行動レベルで観察された50枚の刺激に対する選択率とこれらの刺激に対するニューロンの応答との間の相関を検討したところ、多くのニューロンでは有意な相関が観察されなかったが、少数のニューロンで有意な正の相関や負の相関が観察された。一方、物理的特徴を変えた刺激に対する応答を比較したところ、多くのニューロンでは応答に差がなかったが、少数のニューロンでは鮮明度の低い刺激に対する応答の減弱が見出された。これらの結果は、前頭葉眼窩部のニューロン活動の大きさが、行動レベルで観察された視覚刺激に対する選好性を決定している可能性を示唆している。
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Research Progress Status |
26年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
26年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(6 results)