2013 Fiscal Year Annual Research Report
マルチスケールマテリアルの質感編集および質感パラメータの計算に関する研究
Publicly Offered Research
Project Area | Integrative studies of neural mechanisms and advanced information technologies for perception of material and surface qualities |
Project/Area Number |
25135724
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Innovative Areas (Research in a proposed research area)
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Research Institution | Wakayama University |
Principal Investigator |
岩崎 慶 和歌山大学, システム工学部, 准教授 (90379610)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2015-03-31
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Keywords | レンダリング |
Research Abstract |
本研究は,複数のスケール(マルチスケール)からなる素材の質感をインタラクティブに編集する手法を提案する.マルチスケールな素材の例としては布が挙げられる.布を構成する糸はミリスケールであり,糸を構成する繊維はマイクロスケールである. 本年度は,布の材質パラメータをレンダリング時に変更可能な,布の高速レンダリング手法の開発を行った.布をシェーディングするためには,布を構成する糸からの反射光を計算する必要がある.糸における表面散乱関数および体積散乱関数は,ガウス関数で表現される.提案手法では,このガウス関数のバンド幅パラメータや糸のアルビド係数,糸における光の屈折率などをレンダリング時に変更可能なレンダリングプログラムの開発を行った. さらに,レンダリングの基盤となるレイトレーシングプログラムの研究開発を行った.近年,レイトレーシングを高速化する手法として,高速化データ構造(例:一様グリッド,kd木,階層バウンディングボリューム)を用いる手法が提案されている.これらの高速化データ構造は,レイトレーシング処理の前に構築しておく必要があるが,動的なシーン(例えば衣服を着たキャラクタが動くようなシーン)では高速化データ構造を毎回計算しなおす必要がある.この問題を解決するために,分割統治法ベースのレイトレーシング手法の改良手法を開発した.従来の分割統治法ベースのレイトレーシングでは,幾何プリミティブ(例:シーンを構成する三角形)の分布に基づいて問題を分割していたが,提案法ではこれにレイの分布を考慮することで,最大2倍の高速化率を達成した.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
インタラクティブな材質の編集を可能とする レンダリングプログラムの開発を行った.
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Strategy for Future Research Activity |
平成25年度はプレレンダリングを目的とした高速レンダリング手法の開発を行っていた.平成26年度は,高品質なレンダリング画像を効率的に生成する手法の開発を行う.
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