2015 Fiscal Year Annual Research Report
メタロペプチドの分子認識化学を活用した動的秩序の多段階創生とタイムプログラミング
Publicly Offered Research
Project Area | Dynamical ordering of biomolecular systems for creation of integrated functions |
Project/Area Number |
26102540
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Research Institution | Osaka City University |
Principal Investigator |
三宅 弘之 大阪市立大学, 大学院理学研究科, 准教授 (00271198)
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Project Period (FY) |
2014-07-10 – 2016-03-31
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Keywords | 金属錯体 / 光学活性 / 外部刺激 / ダイナミクス / らせん / 光異性化 / 置換活性 / 情報伝達 |
Outline of Annual Research Achievements |
配位金属錯体は特異な立体化学と動的な配位子交換特性をもち、それらを精密に組み合わせると、空間と時間の同時プログラミングが可能となる。そのため、光学異性体をも含む立体構造を刺激応答により自在にコントロールできれば、生体系で見られるような多段階の動的秩序形成が実現できる。本新学術領域研究では、生命分子を活用した超分子錯体の動的秩序の多段階創生とタイムプログラミングに着目し、以下の成果を得た。これらは生命科学と超分子化学の融合による生命分子システムの動的秩序を人工構築するものである。 1.Redox刺激による『静』と『動』の変換スイッチング:キラルコバルト錯体の配位子交換特性を活用した分子構造スイッチングにおいて、金属中心のレドックスが『静』状態と『動』状態とをスイッチする有効なトリガーとなることを明らかにした。キラルな鎖状「配座数可変型配位子」からなるCo(II)錯体では、酸-塩基刺激により、折りたたみ構造と伸びた構造とを可逆的に変換できることを先に見いだしたが、今回、種々の末端配位部を導入したコバルト錯体のレドックス反応を検討し、コバルト中心の酸化・還元刺激により多段階の構造変換を瞬時に達成できることを見いだした 2.キラリティー集積型錯体の開発と逐次構造変換:金属錯体内におけるキラリティーの伝達と集積系を具現化した。新たなキラリティー創出部位としてトリスビピリジン-金属錯体部位を導入し、多数の動的末端錯体のヘリシティー情報が集積する、新しいキラリティー変換システムの構築とタイムプログラミングに成功した。 3.らせん型多核錯体を用いた多段階スイッチングシステムの創生:らせん型多核金属錯体を構築し、ナノレベルでの伸縮分子運動を実現した。
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Research Progress Status |
27年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
27年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(21 results)